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週刊・上杉隆

政治力も情熱もない福田首相に道路改革など無理な話だ

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第23回】 2008年4月3日
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 「政治のツケを、国民のみなさんに回す結果となったことについて、心からお詫び申し上げます」

 3月31日、福田首相は記者会見に臨み、揮発油税を主とした税制改正法案の年度内成立に至らなかったことについて謝罪した。

 その会見の中で、さらに福田首相は、「街のガソリンスタンドでは、大きな混乱が懸念されますし、その他にも、国、地方の議会では予算に大きな穴が生じます」と述べ、今後、起こり得る「混乱」を憂いた。

 果たして、それは杞憂に過ぎなかったようだ。

 翌4月1日から、ガソリンスタンドに並びはじめたドライバーたちの顔は、どれもが嬉々としている。レギュラーで一リッターあたり約25円、実質上の「値下げ」となればそれも当然のことだろう。

 ではいったい福田首相は、誰に対して詫びていたのだろうか。

 ガソリン暫定税率が廃止されて困るのは、政府・自民党、地方議会、首長、および役人、そして石油関連業界に従事する者だけである。つまり、首相の憂いた「混乱」とはそうした特定の国民を対象とした言葉なのだ。

 約1億3千万人の日本国民の大半は、今回の「値下げ」を率直に喜んでいる。17年間ものサラリーマン生活を経験した政治家にしては、世論の感覚からずいぶんと遊離してはいないだろうか。だが、思い返せばそれも無理もない。なにしろ福田首相がかつて働いていた企業とは「丸善石油」なのだから……。

安倍前首相より後退した
福田総理の「新提案」

 さて、その福田首相の無感覚ぶりは措くとして、注目すべきは謝罪会見の3日前、3月27日の緊急記者会見の内容だ。

 その会見の中で福田首相は、2009年度予算からの道路特定財源の一般財源化を約束し、10年で59兆円の道路建設費を謳う道路中期計画を5年に短縮させると宣言したのだ。首相の意外な「新提案」は、自民党道路族のみならず、マスコミをも驚かせたようだ。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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