タイ 2012年10月17日

タイに住む日本人が超高級病院の処置に疑問
「外国人の私が医療裁判を起こして、勝算はありますか」

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく在タイ日本人からの質問に答えます。

読者からの相談「病院での検査後に死亡した父」
私は先月、交通事故で父を亡くしました。
父は夕方、バイクでスクムビットを走っていました。(中略)途中、鉄板で塞いであるところがあり、そこに乗り上げて、転倒しました。父は自力で起き上がり、バイクを警察署に預け、タクシーで病院へ向かいました。タクシーの運転手は「ココから一番近い○○病院へ行く」と言いました。そこは、超高級病院でした。
父がその病院へ到着すると、知らせを受けた友人が到着し、検査になりました。結果「鎖骨骨折で入院、手術の必要なし」との事。薬を処方され、2日後の来院予約だけでした。その日は友人に送られて20時くらいに帰宅しました。その時は、肩に矯正ベルトみたいなものをしていました。
しかし、翌日様態が悪くなり(血圧の以上低下、息苦しさ)、母はおかしいと思い「全部レントゲン撮ったの?」と聞くと「鎖骨部分だけ」との事。その答えにとても驚きました。
それはまずいと行きつけの病院へ行くと、もう呼吸もままならない状態。私は仕事だったのですが、母から連絡をもらいタクシーに飛び乗りました。タクシー に乗ってすぐ、また母から連絡があり、レントゲンは撮ったけど、その後すぐ気を失って、アワを吹いて倒れたというのです。
私が病院へ駆けつけた時は、呼吸も心拍も止まっていました。その時は、先生の賢明な処置で心拍と呼吸は戻りました。しかしその後、先生に呼ばれ、レントゲンを見せられ説明を聞くと、あばら骨が4本折れていて、多分、それが肺に突き刺さり、一晩かけてじわじわと肺に血液が溜まり、結果呼吸が出来なくなった。
(中略)その時先生は、事故の後、○○病院で胸部レントゲンを撮らなかったのか? と不思議な様子でした。
しばらくして、肺の専門医が説明に来ました。父の様態は非常に危険。肺は損傷が激しく、手術しないと必ず死んでしまうが、手術をしても、助かる確率は50%あるか……私は生還を信じて手術の成功を祈りました。でも、結果は信じがたい「父の死」でした。
なぜ○○病院は簡単な検査だけで父を帰宅させたのか? そこでちゃんと検査してくれていれば、父は死ななかった。その思いでいっぱいです。父のことを思うと、無念でなりません。その無念を晴らしたいのですが、外国人の私たちが医療裁判を起こし、はたして勝算はあるのでしょうか?(仁)


【ブンからの回答】

 お悔やみ申し上げます。昨日まで元気にバイクに乗っていたお父様の突然の死。お悲しみはいかばかりかとお察しいたします。

 外国人でも裁判で勝てるかどうかですが、弁護士がついて、動かぬ証拠があれば勝てます。しかし、この場合、○○病院がなぜ鎖骨部分しかレントゲンを撮らなかったかが焦点になると思います。病院側が正当な理由があって鎖骨部分しか撮らなかったことを証明すれば仁さん側は勝てません。そうするとお父様のご友人の証言がとても重要になってきます。

 裁判には時間がかかります。勝訴、敗訴にこだわるのは良くないと思います。ただ、真実を明らかにしたいのであれば提訴すればいいと思います。

 いずれにしても、まず弁護士に相談してください。合掌。

10月2日午前9時ごろ、バンコク都バンケン区のウィパワディ病院前のガームウォンワン通りで、路面が直径1メートル、深さ2メートルほど陥没した。当局 は1車線を通行止めにし、応急修理を行った。下水管から漏れ出した水で舗装の下の土壌が流出したことが陥没の原因とみられている。バンコクでは今年に入り、道路陥没が頻発し、地下鉄MRTルムピニ駅近くのラマ4世通り、ショッピングセンターのサイアムディスカバリーセンター前のパヤタイ通り、アソーク交差点といった中心部の幹線道路でも発生した。これまでのところ陥没による大きな交通事故は起きていない(www.newsclip.beより転載)。写真は、ここも陥没するかもしれないと思った編集部近くの某所。実際に陥没した現場ではありません。【撮影/『DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)

 

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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