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「どん底のシステム会社を個性輝く存在へ」(日本ネットシステム、双葉教育・市川博子)(前編)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第4回】 2012年10月25日
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Photo by Sam Furukawa

市川 そこで、幼稚園がやっていない時間帯は全部引き受けますということを掲げ、始めました。もともと私が大学に勤務しているときに自分の子どもの預け先がなかったということがきっかけです。

 私は(港区麻布の)愛育幼稚園出身なのですが、そこで幼稚園時代の担任の先生で、20年くらい園長をして退職された方がいて、「こういう施設を作りたいのですが、どうでしょうか」と企画書を持って行ったら、「博子ちゃんの気持ちは理解できるわ」と言ってすぐに人を紹介してくれました。1月か2月に相談に行き、3月にはオープンするということになりました。私の子どもと他に友人の子ども数人に来てもらい、スタートしました。

 ただ、病気など医学的な問題が起きたときに受け入れ先がないと困ると思っていました。すると、私の子どもの同級生で、お母様が小児内科の先生、お父様が小児外科部長という方がいて、そのお母様に話したら、「ボランティアで協力できます」と言ってくれたのです。本当にありがたかったです。

 初めは週3回くらいからスタートし、その後週5回に増やして、1年後に法人化しました。当時本業は大学発ベンチャー企業を支援していたので、自分でもベンチャー経営をしてみようということで、双葉教育という会社を設立し、慶應大学発ベンチャー企業の経営を大学職員をしながらやっていました。その後「小学校にもこだわりたい」という人が多く出てきて、小学校受験の幼児教室「麻布会」も併設しました。

古川 他にも受験を助ける施設はあるかもしれませんが、働くお母さんの支援をしたいということが根底にあったのでしょうか。

市川 そうなんです。「幼稚園受験や小学校受験は働いているお母さんはできないのではないか」と言われていましたが、全然そんなことはないです。実際私立の学校で、働いているお母さんを好まないというところはごく一部で、むしろキャリアウーマンで頑張っている人を応援したいというところが多いです。

 働いているお母さんは日中に何かあってもすぐに学校に行くことができません。子どもと過ごす十分な時間を確保できないからこそ、親の監督下以外の場所・時間帯で、子どもがどうやって過ごすべきか、ということを、より大切に考えて欲しいのです。

 子どもの教育にある程度の費用をかけることが可能なのであれば、保護者の眼で実際に見て、より信頼できる教育を提供してもらえる学校を選ぶのは、とてもいいことだと思います。そういう意味では、働いているお母さんにとっては、私立小学校は、子どもを安心して通わせやすいと思いますし、希望する人には、徹底的にサポートしてあげたいと思っています

古川 教育メソッドとして何か採り入れているものはありますか。

市川 基本的な生活を支える教育(健康、人間関係、環境、言語、表現)と、体験学習やスペシャリストとの触れ合いによる感動体験を大切にし、感動する心と考える力を養うことを大切にしています。コンセプトは「未来のリーダーを育てる」ということです。文部科学省は生きる力と言っていますが、生きる力だけだと、一人で生きるだけなので、幼少期から育てる力を養っていきたいと思っています。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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日本経済の屋台骨を支えてきた製造業が苦しむ中で、さまざまな技術革新が生まれ、グローバル競争の新たな舞台となっているIT業界。いまやあらゆるビジネスがITを抜きにしては、競争力が立ちいかないのが現状だ。男性のイメージが強いIT業界で、実は多くの女性たちが活躍している。IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、新しい競争の時代のリーダー像を紹介していく。
 

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