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「どん底のシステム会社を個性輝く存在へ」(日本ネットシステム、双葉教育・市川博子)(後編)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第5回】 2012年11月8日
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市川 そのユーズケースを見ていると、自分たちが思っていたことと違っていることも多く、大きな気づきがありました。例えば、保護者のコミュニティの場合、私たちは閉じられたところで見られるのがいいのではないかと思っていたのですが、保護者のコミュニティには閉じられたコミュニケーションはいらない、それがないツールがほしい、情報発信だけをしたいと言われました。その声を取り込み、今はそういう形にしています。

古川 情報共有はしたいけれど、ベタベタしたコミュニケーションはいらないということでしょうか。

市川 そのようです。実際には、学校のプリントや配布物が親の手に渡らないことも多いし、お母さんは学校のお知らせを見たとしてもほどんどのものをお父さんは見る機会がありません。運動会に参加したくてもいつか知らないというお父さんも多いのです。ネットワークなら、お父さんも会社から見られるし、という意見で、それ以上の情報交換は、特に必要無いということでした。

古川 私はカメラ好きなのですが、子どもの運動会を撮影に行くと、他の父兄や子どもを許可なく撮らないようにと言われることもあります。

市川 名札をつけていないとダメとか、結構厳しいですね。ネットでも、PTAの個人情報保護意識は、どんどん高まって来ていると思います。私たちは保護者同士というところにシフトしてソフトを開発しています。

古川 社会に望まれているところと、これまで必要だと思われていたところにギャップが出ているでしょうか。

市川 確かにそうかもしれません。「ねっこみゅ」というサービスもやっていますが、それはコミュニティではなく、社会のニーズにシフトしようと思っています。また次の展開も考えています。東日本大震災のときには携帯電話連絡はまったくできませんでしたが、緊急メール配信や会員サイトでの情報配信が常に見られていました。ツイッターはつながっていたと言いますが、それと同じ仕組みなので、ネット上の会員情報連絡はどこからでも見られたのです。子どもは無事ですと随時情報発信していたので、たまたま名古屋に出張していたお母さんからは、とてもよかったという言葉をもらいました。

古川 通常はシェアしたくない情報でも、いざというときには情報を共有したいということもあり、少なくともアカウントを持っているとかアクセス方法を知っているというのは大事ですね。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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