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「どん底のシステム会社を個性輝く存在へ」(日本ネットシステム、双葉教育・市川博子)(後編)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第5回】 2012年11月8日
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ふるかわ・すすむ/元マイクロソフト日本法人会長/MS本社副社長。2006年から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授を務める
Photo by Lim Jungae

社員を育てて成長できる会社へ

古川 多くのIT企業が盛況な時代から冬の時代を迎える中で、人を切り捨てるのではなく、社員を教育して生き残る、またこれまでの下請けという体質から、ものづくりの体質に変えていく。その中で自分の思いのある領域で成功させたということはとても素敵なアプローチだと思います。この先は何を目指していますか。

市川 まず現在改革途上の双葉教育について、企業提携を増やして事業所内保育所を行ったり、保育園をフランチャイズにしたりするなどして、パートナーを増やしたいと思っています。日本ネットシステムでは、保育園向けの予約システムを作っているので、より多くの保育園に使ってもらえるようにしたいと思っています。双葉教育と日本ネットシステムの連携を強めていきたいと思っています。受託業務の場合、「社員数×単価」で売り上げに限界がありますが、社員を増やしていきながら、社内開発で教育の分野のものを広げていきたいと思っています。

古川 アスキー時代にプログラム開発の受託仕事で、ある大企業の仕事を受けたときに、「古川は高卒だから一人月単価120万ではなくて、80万しか払えない」と言われて、腹が立ったことがあるんですよ。

市川 確かに、受託の場合、第三者から客観的により高い評価を得るのは、とても大変なことだと思います。委託側は、少しでも経費を抑えたいと思うでしょうし、低くする理由が見つかれば、必ず指摘されるでしょうし。学歴だけで制限するのは、委託側の評価能力の低さを露呈してしまっているとは思いますが、実際には、何であっても、お客さんの要望を満たしてあげないと、単価交渉は難しいですよね。

 先ほど資格手当をつけるようにしたとお話ししましたが、大きな金額ではありませんが、手当をつけるかつけないかで社員のモチベーションが全然違ったりします。合格したら合格者全員を前に出して、合格した理由を話してもらい、みんなでお祝いするようにもしています。すると、毎回必ず全員受験するようになり、資格保有者が増えています。スペシャリストがいると、営業でもよく見てもらえるようです。

古川 小学校受験の合格の実績は上がってきていますか。

市川 上がってきています。去年も国立小にも合格者がいますし、100%合格しています。働いているお母さんがほとんどですが、合格できています。最近、フルタイムで働いているお母さんでも、お子さんを小学校受験させたいと希望する方が増えてきています。麻布会では、お母さんが仕事を続けながら、お子さんが幼稚園受験や小学校受験に合格することを徹底的にサポートしています。「ワーキングマザーを支援する」という点が、他の幼児教室にはない独自の特徴となっています。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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日本経済の屋台骨を支えてきた製造業が苦しむ中で、さまざまな技術革新が生まれ、グローバル競争の新たな舞台となっているIT業界。いまやあらゆるビジネスがITを抜きにしては、競争力が立ちいかないのが現状だ。男性のイメージが強いIT業界で、実は多くの女性たちが活躍している。IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、新しい競争の時代のリーダー像を紹介していく。
 

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