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「どん底のシステム会社を個性輝く存在へ」(日本ネットシステム、双葉教育・市川博子)(後編)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第5回】 2012年11月8日
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古川 SEは女性が興味を持つ分野ではなかったりしますか。

市川 SEは、扱うシステムによって、ジャンルが広大ですので、女性が興味を持てる分野や、女性の特性が生かしやすい仕事も多いと思います。また、出産、育児などがあっても、やる気さえあれば、十分に続けていける仕事だと思います。一方でシステム系に行く女の子は男っぽい女の子が多く、育児、結婚子育てよりも、他に興味があるという人も多いように思います。それはそれで楽しいかなと思います。

古川 市川さんご自身が自分のモチベーションを上げるためにやっていることはありますか。

市川 ニュービジネス協議会で、他の経営者に会ったり、飲み会に参加したりするのは気分転換になり、やる気も起きますね。勉強会や懇親会などで意見交換をすると刺激になります。また、考えが煮詰まったり、辛いなと感じる時には、家の周りを子どもと一緒に走ったりしています。走りながら子どもと人生を語り合ったり。子どもからアドバイスをもらって、目からうろこが落ちることもしばしばあります。

 経営者に自分がなってみて、感じるのは、自分が前向きで頑張っていこうという気持ちにならないと、後ろの人はついてきにくくなる、ということです。常に夢を持ち、目標を持ち、それに向かっていくようにして、それを明確にしていかないと人はついてきにくいのです。

 もともと社是や経営理念はなかったのですが、社長になるときにパンフレットを新しく作り、「健全・迅速・感動・成長」という言葉を掲げました。社員一人ひとりが健全であり、迅速に行動し、感動する心を持ち、感動される人になり、そして成長しようと気持ちを込めました。一人ひとりがそのような気持ちを持つことで、会社として健全なシステムを提供することができるだろうと考えています。迅速に行動して、感動される、そして成長する会社になっていくことが、社員一人ひとりの幸せにつながる、と話しています。

古川 貴重なお話をありがとうございました。

<市川さんの話を聞いて――林正愛>

 市川博子さんはお会いする数ヵ月前にあるテレビ番組で見たことがあったのですが、実際にお会いしても、小学生のお子さんがいらっしゃるようには見えないほど若々しく、それでいてとても包容力のある方でした。

 何かをやろうと思ったときにすぐに行動に移す行動力はさることながら、ただ闇雲に動くのではなく、率直に周りの人に相談する、意見を聞いてみるという姿勢が身についている方だと感じました。心の中で思っても相談するということをできる人はごくわずかでしょう。やりたいことを話し、相談する中でサポーターを見つけ、着々と自分のやるべきことを見つけていっていらっしゃると感じました。

 一方で、ご自身も働きながら子育てをされ、働くママを応援したいという思いから日本で初めてアフター保育園を設立し、小学校受験の塾も経営しながら、お父様から受け継いだ会社は、社員を育て信頼を得ながら成長させている、素敵な経営者だと思いました。一方で、二つの全く別のことかと思ったら、日本ネットシステムで開発したものを実際に保育園で運用してみて改善していく、プロトタイプを作り、声を聞き改良しながら仕上げていく、まさにアジャイルの開発手法を身につけ、今の時代の経営感覚を持つ経営者だとも感じました。

 子どもを育てながら会社を経営する(三つも!!)働くママの先輩として、ぜひ目指したいと思えるとても素敵な方でした。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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日本経済の屋台骨を支えてきた製造業が苦しむ中で、さまざまな技術革新が生まれ、グローバル競争の新たな舞台となっているIT業界。いまやあらゆるビジネスがITを抜きにしては、競争力が立ちいかないのが現状だ。男性のイメージが強いIT業界で、実は多くの女性たちが活躍している。IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、新しい競争の時代のリーダー像を紹介していく。
 

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