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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

一つの市場に焦点を合わせるほど事業はよりよくマネジメントできる

上田惇生
【第140回】 2009年5月14日
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未来企業
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「大企業にとってこれからの問題は、大規模であるにもかかわらず競争力を維持しつづける方法を見つけることである」(『未来企業』)

 大企業はよりよくなるだけでなく、異なるものにならなければならない。規模による相乗効果は機能しなくなったとドラッカーは言う。一つの製品分野、一つの市場に焦点を合わせるほど、事業はよりよくマネジメントできる。

 異なる技術や市場への多角化においては、企業買収や新規開発よりもパートナーシップ、合弁、株式参加などの提携のほうが成功するようになったという。

 多様な製品、技術、市場を持つ企業にとっては、単なる分権化では十分ではない。別個の事業として分離していく必要があるとさえドラッカーは言う。

 多角化した大企業の場合、本社経営陣さえ持たないことになるかもしれない。傘下の事業が適切な計画、適切な戦略、適切な経営陣によってマネジメントされていることを確認するだけになるかもしれない。自らはマネジメントしない。

 ドラッカーは、大規模であること自体は望ましいことではないという。規模は機能に従う。これまでの100年、優れた仕事ぶりとは、自らの産業分野において最大であることと同義だった。これからは適正な規模であることと同義になる。

 「経済の重心が大企業から中企業に移るということは、一世紀以上にわたって先進国を支配してきた潮流の急激な逆転である」(『未来企業』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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