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10月29日 18時0分
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日銀の追加金融緩和(2)〜サプライズを生む対応策〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

明日(10月30日)、日銀の政策決定会合が行われる。10月25日レポートで、ETFなどを含めて長期国債を中心とした+10兆円規模の基金増額を、金融緩和の「最低ライン」と紹介した。そしてサプライズとなりうるケースとして、(1)長期国債を中心に20兆円規模まで基金増額、あるいは、(2)FRBのように期限・規模を決めず無制限で緩和を続ける政策を打ち出す、ことを挙げた。

先週金曜日以降、金融緩和に関する具体的な報道はみられない。日銀が市場の期待に応えて、基金増額を10兆円より増やすとの見方がメディアで散見される一方、追加金融緩和期待が高まっているが日銀がその期待に応えないリスクを指摘されるなど、見方は交錯している。

筆者は、これまでの枠組み、つまりETFを含め、長期国債を中心に「期限延長」などで+10兆円程度、基金を増額させる政策を想定している(グラフ参照)。ただ、実際に、毎月の長期国債などの買い入れ規模を大きく増やさなくても、「期限延長」あるいは「国庫短期証券増額」で、基金増額の規模を、10兆円から数兆円程度技術的に上乗せすることは可能な模様である。この点については、日銀による配慮は多少期待できるかもしれない。


一方、より重要な点は、金融緩和策で脱デフレを早めることを、日銀が約束するかどうかである。これまでの政策で脱デフレが遠のいている理由、どういった政策が必要か、について説明した上で、インフレ目標を実現する責任が求められる。こうした観点で、筆者は、メインシナリオとして想定していないが、より踏み込んだサプライズとなりうる日銀の対応をいくつか挙げてみよう。

2月のバレンタインデー金融緩和がサプライズとなったのは、導入を拒んでいた物価目標を定め、約束を明示することで、金融緩和強化が実現するとの期待が浮上したためである。こうした意味では、第一に、先のレポートでも挙げた「無制限での買入基金増額」の採用は、約束の実現可能性を高める点で、政策転換への期待を高めるサプライズとなりうる。

また、それ以外に脱デフレの約束を強める対応として、現在1%としているインフレ目標を、2%まで引き上げることが考えられる。将来、相当の長期間に亘り金融緩和が続くという予想を強める点で、有効な対応である。

更に、外国債券の購入も、金融緩和の実効性を高める手段として挙げられる。対外的な説明について他の当局との調整など政治的なハードルが高く、現状可能性が低いようだ。ただ、通貨高圧力を直接和らげるため、金融緩和効果を高めるオプションとしてかなり有効で、これも実現すればサプライズとなるだろう。

望ましいのは、明日これらの対応を、日銀自ら発動することである。ただ、26日に、安倍自民党総裁が時事通信とのインタビューで「何兆円という枠を決めて金融緩和をしても効かない。無制限にいかなければいけない」と述べた。仮に、日銀がサプライズとなる踏み込んだ対応を行わなくても、脱デフレを目指す政治から日銀への要請が強まる構図はしばらく変わらないだろう。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)

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