注文タイプには成行、指値のほかにELO、SLOという注文方法があります。一見複雑ですが、通常の取引をするのなら問題はありません。

(1)MarketOrder:成行注文
売買希望価格を明示せず、銘柄と数量のみを指定する注文方法。現在の市場価格でマッチングされ、指値注文に優先して売買が成立する。

(2)LimitOrder:指値注文
売買希望価格と数量を指定する注文方法。買指値の上限は最良売気配、下限は最良買気配値のマイナス8スプレッドまで、売指値の上限は最良買気配、下限は最良売気配値のプラス8スプレッドまで。指値が注文可能範囲からはずれた場合は自動的に注文はキャンセルされる。

(3)EnhancedLimitOrder(ELO):強化指値注文
LimitOrder(指値)に類似しているが、買いの場合は指値とその1スプレッド下の価格、売りの場合は指値とその1スプレッド上の価格のそれぞれ2つの価格でマッチングが行なわれるので、約定の確率が高くなる。
一部約定の場合、約定しなかった残りの注文は「指値」LimitOrderとして市場に残される。

(4)SpecialLimitOrder(SLO):特別指値注文
ストップロス付きの成行注文。買いは最良売り気配より高値、売りは最良買い気配より安値であれば、指値に制限はない。

 成行注文の場合、市場が大きく動いたときに予想以上の高値で購入してしまったり、予想以上の安値で売ってしまったりするが、そうしたリスクを軽減するために買い値・売り値の上限・下限を設定できるもの。

 買いの場合は最良売気配とその1スプレッド上の価格、売りの場合は最良買気配とその1スプレッド下の価格のそれぞれ2つの価格でマッチングが行なわれる。一部約定の場合、約定しなかった残りの注文はキャンセルされる。

 ELOやSLOは香港独特の注文方法で、最初はかなり戸惑います。たとえばある銘柄を13.70HKDで指値注文したとすると、その価格のみで約定し、未約定の注文は市場に残ります。ELOではひとつ上の刻み(この場合は13.75HKD)でも約定するため、注文の執行可能性が高くなります。ただし大口注文でもない限り、使うことはあまりないでしょう。

<最終更新:2009/02/01>

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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