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トイレを探す。その切迫感に応えるスピード優先のトイレ検索サービスが示すUIの原点

吉田由紀子
2012年11月2日
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 ビジネスパーソンにとって、地味ながらも重要な問題が“トイレ”ではないだろうか。外出先で急に催したとき、身だしなみを整えたいとき、そこに快適なトイレがあるだけで仕事の能率も違ってくる。

 外回りの多い営業職なら愛用のスポットを持っている人も少なくないだろう。しかし、慣れない街へ出かけた場合、快適なトイレを探すのは意外と難しいものだ。そんなときに、スマートフォンのトイレ検索アプリのありがたさを実感するはずだ。

 トイレ検索アプリには、代表的なものでは「@トイレ」がある。スマホの位置情報と連動し、最寄りのトイレを検索してくれる。JRや私鉄の駅名からも検索可能。利用時間やウォシュレットの有無などもわかる。

 「Check A Toilet」は、ソーシャル型のデータベース。自治体・事業者による情報をもとに、クチコミによって情報を維持管理している。ユーザーは、外出先でトイレを利用した際、「車いす対応」「ベビーシート」「手すり」「授乳室」「多機能トイレ」などの設備情報や写真を登録。データベースを随時更新していくスタイルだ。

 年齢・性別に関係なく、全ての人が気になるトイレ情報。利用者の手で作っていくというスタイルは、海外では一般的だ。快適な公衆トイレを探すのが至難のワザと言われるニューヨークには、「Diaroogle」という検索サービスがある。プライバシー、衛生面、アクセスが5点満点で評価され、市民のみならず、観光客の利用も多い。

シンプルながら検索がスピーディーに行えるトイレ検索サービス「漏れない.com」

 従来のトイレ検索サービスには、さまざまな付加機能が盛り込まれてきたが、言うまでもなく、この種のサービスで最優先されるのは、スピードだ。一刻も早く見つけたい。用を足したい。そんな切迫感にフォーカスを絞ったのが、9月に登場した「漏れない.com」。文字通り、手早い検索に特化したウェブサービスである。

 使い方は、“超”がつくほどシンプル。位置情報から近くのトイレを検索、または地名・駅名から検索。この2つの動線に絞りこまれている。一見、無愛想にも見えるが、データベースは膨大で、ほぼ日本全国をカバーしている。北海道から沖縄まで、全国どこでも検索OKだ。

 マップ上に表示されたスポットをクリックすると、各トイレの詳細が表示される。車椅子対応、バリアフリー、ウォシュレット、ベビーシート、荷物置き、多目的トイレといった詳細も知ることができる。

 サービスの高機能化が進む中で、あえてシンプルなUIを採用したこのサイト。いわばサービスの原点に戻った形だ。そのコンセプトが受け、使い勝手の良さから評価を得ている。データは随時更新されており、登録されるトイレ情報も今後増えていく予定だ。

 手の込んだアプリではなく、ブラウザ上で動くjQuery Mobileを使用した駆動性。iPhone、Android、BlackBerry、Windows Mobileで難なく操作できるところが、ユーザーが望む利便性につながっている。

 今後、同様のサービスとして、“喫煙所検索”や“雨宿り検索”といったニーズもあるのではないだろうか。ぜひともシンプルで使いやすいサービスを開発してほしいものだ。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R)

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