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11月2日 18時0分
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最悪期を脱した世界経済〜悲観論が占める日本の報道〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

先日(11月1日)米ダウ平均は 100ドル超の大幅高となった。10月半ばに主要企業の業績見通しの下方修正が悪材料となり、景気減速が長期化するとの懸念から、米国の株価は9月のQE3前の水準まで調整した(グラフ、10月24日レポート参照)。それ以降ハリケーンによる休場などがあり、ほぼ横ばいで推移していたが、昨日は久しぶりに大きく上昇した。


昨日の大幅高をもたらしたのは、10月から鮮明になっている米国経済の持ち直しを示す経済指標が続いたことだ。中でも、昨日発表された、10月分のISM製造業景況指数は51.7と、2ヶ月連続で改善し50の大台を上回ったことが最も大きい(グラフ参照)。10月に判明した米企業の業績下方修正の主たる要因は、夏場までの新興国での売上・生産の停滞だが、同サーベイは、製造業の売上環境は最悪期を過ぎ、秋口から回復に転じていることを示している。


米7―9月の主要企業決算は、業績下方修正の報道が目立つが、実際には足元の利益減速は事前予想の範囲内にほぼ収まっているとみられる。そして、これまで世界景気減速の影響を受けてきた米製造業についても、9月から売上・利益の減速に歯止めがかかり、一段の業績下振れリスクは大きく後退している。

そして、景況感の改善は米国の製造業だけではない。中国製造業のPMI指数も、夏場まで停滞が続いていたが、10月に再び50を上回る格好で上昇した(先のグラフ参照)。10月15日24日レポートなどで紹介してきたが、(1)中国国内のインフラ投資拡大による経済安定策の顕在化、に加えて、(2)中国からの欧米向けへの輸出持ち直し、が中国製造業の景況感改善をもたらしているとみられる。

もちろん、欧州製造業の景況感指数が10月に再び低下するなど手放しで喜べる状況ではない。ただ、米国と中国の製造業の景況感指数がそろって上昇しているのは、世界経済全体の方向が改善に向かっていることを示している。

一方、日本企業の決算発表では、大規模損失計上による歴史的な赤字発生などネガティブなニュースが目立つ。実際に、日本企業は、対中輸出の落ち込みなどから売上・利益減少が続いている。ただ、企業業績の方向性を決める世界経済の動向は、先に説明したとおり既に改善に転じつつある。この動きとメディアが伝える悲観記事のギャップは、貴重な投資機会をもたらしていると思われる。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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