NHKの看板アナウンサー有働由美子さんの番組で、ちょっとしたハプニングが起きた。ハプニングと言うよりは、不手際と言ったほうがいいのかもしれない。

 ミスがあったのは、有働さんが司会を務める『あさイチ』という情報番組。

 午前八時一五分からの放送だが、かつては朝っぱらから“セックスレス”を特集したりして物議を醸した番組でもある。先月二三日の放送で、この番組は『浮き指』を特集した。浮き指というのは、窮屈な靴を無理に履くことで、足の人指し指や中指が靴底から浮いてしまう状態を言うらしい。健康によくないそうだ。

 この“浮き指”にちなんで、番組では、視聴者からの“浮き足だった体験談”を募集した。クライマックスシリーズで中日三連勝、中日ファンのわたしはまさに浮き足立っていました――、といった内容のファックスが寄せられるなど、番組はつつがなく進行した。

 そこに、視聴者から一通のファックスが送信された。
  その直後、番組内に流れていたBGMが突然消え、有働アナの訂正が入った。

「訂正がございまして……、こんなご指摘をいただきました。浮き足立つ、の正しい意味は、怖れや不安を感じて逃げ腰になる、落ち着きが無くなる、という意味なんですよ……、わたしの“マイ辞書”にもそのように書いてあります」

 浮き足立つを、浮き浮きして落ち着かない、との意味で誤用してしまった、と有働さんは詫びを入れた。どうやら、浮き立つ、と混同していたようだ。

 番組には水道橋博士らも出演していたが、視聴者からの指摘があるまで、誰ひとり誤用には気づいていなかった。

「わたしもアナウンサーとして、どうしようかとたいへんショック。たいへん失礼いたしました」

 有働さんの動揺はかなりのものだったらしく、次の進行を忘れてスタッフに訊いたり、フリップを逆さまに出してしまったり、さらには呼びかけるキャスターの名前を忘れ、カンペに歩み寄って確認したり……、とさんざんなものだったようだ。生放送だしね。