いい家に住みたい――。センスがよく、お気に入りのモノに囲まれた空間、素敵なパートナーと笑顔あふれる時間を過ごしたい――。

 おそらく、こう思わない人はいないだろう。自分の生活の基盤となる家が、どうでもいいという人に、会った事がない。

 しかし、具体的にどのような家が、「いい家」なのだろうか? 「住めば都」という言葉もある。好みは人それぞれだろうが、「いい家」には、ある程度の法則があるはずだ。

“資産マンション”の条件

 家を選ぶ時、ほとんどの人は、まず「賃貸」か「所有」か、を決める。そして、所有するなら「新築マンション」か「中古マンションか」、という選択を行う。

 そして、多くの場合で、所有すると決めた時の次の判断、つまり、新築か中古かで、結論を出せずに頭を抱える。当然、人によっては年収の十倍を超えるような大きな買い物だ。悩むのも当然だ。

 これまで、多くの「家探しに頭を抱える人々」を見てきた。そこで、その際の指針となるように、拙著「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)のなかで、“資産マンション”という言葉を提言した。

 その意味として、おおまかに以下の2つを掲げた。

1、資産目減りの少ない、つまり中古物件として売る=手放す際に、購入時から価格下落が小さい物件
2、賃貸物件として貸し出す際、支払いローンなどを考え、それを充分に上回る賃料収入がある物件

 そして、都市部において、こうした“資産マンション”になる可能性を持ち合わせるマンションの条件として7つを挙げた。