逮捕者も出た違法の短縮動画「ファスト映画」と、映画業界が共存すべき理由違法行為の「ファスト映画」だが、消費者がそれを受け入れている現実がある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

違法行為のファスト映画
なぜ消費者に受け入れられるのか

 ファスト映画とは、映画の画像を無断で編集し、字幕やナレーションで内容紹介する10分程度の動画を指す。YouTubeなど動画サイトにファスト映画を掲載することは、当然のことながら違法行為だ。

 コンテンツ海外流通促進機構の調査によると、この1年間に少なくとも約2100本のファスト映画が確認され、被害総額は956億円に上る。2021年6月には、ファスト映画を製作・投稿したとして全国初の逮捕者も出た。

 もちろん、違法行為であるファスト映画を礼賛するつもりはない。しかし、ファスト映画が消費者に受け入れられていることも事実だ。なぜだろうか。