テレワーク2年目、企業と社員が実感する「メリットと課題が表裏一体」の現状テレワークで「働く」と「暮らす」のバランスをうまくとることはどこまで可能か(写真はイメージです) Photo:PIXTA

急速に浸透したテレワーク
「良かった」「続けたい」の声が多数

 コロナ禍を機に、「テレワーク」が拡大しました。リクルートが2020年12月に実施した『新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査アンケート』によると、テレワークを経験した人のうち、「2020年2月以前に始まった」という人はわずか4.9%だったのに対し、「2020年3月に開始」が30.2%、「2020年4月に開始」が79.3%と、いかに急速に浸透したかが見てとれます。

 また、リクルートスタッフィングのデータによると、テレワークが難しいと思われていた派遣スタッフも2020年5月時点で48%と、約半数の人がテレワークを経験しており、幅広い層で拡がったこともわかります。

 では、テレワーク経験者の皆さんは、テレワークに対してどんな印象を抱いているのでしょうか。
テレワークができるようになって「非常に良かった」(15.7%)、「良かった」(50.4%)と、ポジティブに捉えている人は計66.1%に達しています。そして「今後も実施したい」と考える人は84%を占めています。

 こうしたワークスタイルの変化に伴い、価値観の変化も生まれています。転職を検討している人たちへのアンケート調査において、「仕事選びで重視する項目」として、「テレワークが認められている会社」を望む人が増えているのです。

 リモコン付テレビを使ったら、二度とダイヤル式には戻れない……テレワークについても、まさにそんな感覚なのかもしれません。