タイ 2012年11月15日

タイに住む日本人が警戒!
「タイにもお年寄りを狙った”むしりとり詐欺”があるって本当ですか」

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく在タイ日本人からの質問に答えます。

読者からの相談「タイにも日本と同じような詐欺があると聞きました」
ブンさんこんにちは。いつも楽しみにしています。日本ではオレオレ詐欺がまだ横行しているようですが、タイでも携帯電話を使った振り込め詐欺があると聞きます。知り合いのタイ人に聞いたのですが、税金の還付があるから、これからATMまで行って指示に従って操作すれば現金が口座に振り込まれると偽り、まんまと指定口座に振り込ませるのだそうです。
ダコ読者の皆さん、携帯電話でお金をあげるという話があったらまず詐欺ですので相手にしないように。そしてブンさん、タイのお年寄りを狙った最近の詐欺について何か知っていたらどうぞ教えてください。(ジョージ)


【ブンからの回答】

 最近、ナコンパトム県であった詐欺です。道端でお菓子を売っているおばあさんがいました。そこに車で乗り付けた上品そうな女性。「あら、おいしそうなお菓子ね、いくら?」「ここで何年売っているの?」「私のおばあさんと似ている」などと歯の浮くようなことを並べ立て、頬ずりまでして「ここにあるお菓子、ぜんぶ買って、会社の従業員に食べてもらうわ」と言ったそうです。おばあさんの喜びようはいかばかりだったでしょう。やさしい笑顔でお菓子を袋に詰めていたことでしょう。

 そこに洗車用の大き目の布を売り歩く男女二人がやってきました。車でやってきた女性は1枚買ってあげました。するとミヤンマー人と称するその男女二人は、女性に「実は宝くじで400万バーツ(約1000万円)が当たったが、自分たちはIDもパスポートもないため、当選者としてお金を受け取りにゆけない。当選したくじを100万バーツで買ってくれないか」ともちかけたそうです。女性は「たったの100万バーツで!?」といぶかしみましたが、ミヤンマー人と称する二人に「いずれにしても自分たちは400万バーツを手にすることができないのだから、100万バーツでいい。助けると思って買ってくれ」と言ったそうです。女性は意を決した様子を見せて、今、85万バーツしかないからまけてくれとかなんとか言ったのでしょう。その一部始終をおばあさんは見ていました。

 女性はおばあさんに不足分の15万バーツ(約40万円)を出してくれたら分け前をあげると提案しました。おばあさんは欲得ズクだったのか親切心なのかわかりませんが、女性に車で銀行まで送ってもらい、カウンターで15万バーツを引き出して女性に渡しました。

 おばあさんのお菓子を売っているところへ車で戻る途中、その女性が「小腹が空いたので、そこの店でお菓子と飲み物を買ってきて」とおばあさんに頼みました。おばあさんが車の外に出てドアを閉めると車は去ってしまいました。

 事件を報道するテレビのレポーターは、お年寄りが余生のために貯めたお金を無慈悲に奪った犯人に対しテレビカメラの前で叫んでいましたが、警察の質問に答えるおばあさんの姿はとても冷静でした。もし、自分も儲けようとして騙されたとわかったならば大声でその女性やミヤンマー人を自称する男女を責めたてるはずです。それなのに「なぜ自分はお金を差し出したのだろう」と不思議がっていました。

 これが詐欺です。信じさせて油断させ、釣り上げる。正直者のあなた、ウマイ話には気をつけてください。

バンコクの露天や屋台をとりまく規則は複雑だ。条例により路面や歩道での営業は原則禁止だが、写真の看板がある区域では営業の許可申請をすれば先約がない限り容認される(許可ではない)。また毎週月曜日だけは容認された場所でも営業は全面的に禁止だ。月曜日に営業している露天や屋台はそこが私有地か私道、大通りではない細道や裏道であり、そうでなければ行政警察が取り締まりに来ると露天をたたんで一目散に逃げる。営業するための場所代はないが、行政警察が見回りに来た際、「街の景観を損ねている」という名目でそのたびに「罰金」を徴収される。金額は露天で一回あたり200~500バーツ(約500~1300円)、飲食の屋台であれば1000~2000バーツになる。ただし店舗の真ん前に構えている屋台や露店はそこが歩道であるにも関わらず行政警察の管轄外とされ、直接店舗と交渉して店舗側の許可を得ている。容認すれど許可はせず。よって罰金は徴収する。まさにアジア的というか場あたり的というか規則より人間の営みを優先させる懐の深さというか……。【撮影/DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)

 

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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