「食料自給率が過去最低」の日本写真はイメージです Photo:PIXTA

過去最低水準の
食料自給率

 8月25日、農林水産省は2020年度の自給率を公表した。カロリーベースで37%、これは一昨年と同じで過去最低だった。政府は、30年度には45%にするという目標を掲げているが、10年度から昨年度までの11年間に一度も40%を超えたことがない。あと10年間で8%引き上げるのはかなり難しい。

 一方、生産額ベースは67%で昨年度より1%上昇した。30年度の目標は75%なので、こちらは達成できる可能性がある。しかし、重要なのはカロリーベースを引き上げることだ。

 なお、カロリーベースと生産額ベースの違いは、カロリーベースは「1人1日当たりの必要な熱量(カロリー)を摂取するための供給熱量に対する国産食料の割合」、つまり必要なカロリーを摂取するのに国産の食料はどのくらい寄与しているかということだ。一方生産額ベースは「国民全体に供給される食料の生産額に対する国産食料の割合」になる。