弱者には弱者の戦いかたがある

 がんばるにしても、正しいやりかたでがんばらないと意味がない。

 僕は自分自身もウチの会社も、「弱者」だと思ってる。

 待望の4代目として生まれたものの、子どもの頃の僕は何をやってもダメで「劣等感のかたまり」だったし、ウチの会社はご存知の通り吹けば飛ぶような中小企業。何度も何度もピンチに陥って、「ホンマに今月無事に乗り切れるんやろうか」と冷や汗をかいたことは数えきれないほどある。でも、そのたびに何とか乗り切ってきた。

 弱者はもともと不利な立場にあるから、王道で普通にがんばっていたんじゃ、いつまで経っても報われない。弱者には弱者の正しい戦いかたがある。

 日本国内には約420万の会社があるけど(個人事業者含む)、そのうちのなんと99.7%をウチみたいな中小企業が占めてる。ということは、「社長」と呼ばれる人間はほぼ全員が中小企業の社長で、会社勤めをしてる人の大半は中小企業で働いてるわけだ。社員が何百人、何千人といるような大企業で働いてる人なんか、ホントに一握りにすぎない。みーんな、ちっちゃい会社で毎日毎日働いてる。

 この連載でちょこっと紹介したのは、大じいさん、じいさん、おやじ、そして僕が時代の荒波のなかで編み出してきた「鉄則」のほんの一部にすぎない。弱者には正しい戦いかたがあって、それをちゃんと知っていれば、今みたいな先の見えない時代でも、どんなにデカい敵を相手にしても、やっていける。

 僕は生粋の大阪人だから根は「ど」がつくほどケチで、いつでも「1円でも安くならへんかなあ」と考えてるけど、日本で毎日毎日働いているすべての人のためにケチらず全部書いた。本を買ってくれた人には絶対に損はさせないよ。

 3回の連載、読んでくれたみなさん「ホンマにありがとう!」


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『イヤなことは一切しない!「一人一億」稼ぐ会社の鉄則』

「頭は下げない、酒は飲まない、ゴルフはしない。
弱者には弱者の正しい戦いかたがある!」


大阪の下町にある社員73人の中小企業でありながら、

時代の荒波を乗り越える会社の鉄則<br />「アホ」と「ヘン」を大事にする

・世界の有名企業を顧客に持ち、
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・リーマンショック後も「一人一億」稼ぐ、


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