メモを書くときは、誰かの話をメモする場合が圧倒的に多いと思います。上司やクライアントさん、講演、授業などで誰かが話していることをメモする場合です。その際に文章で書いていると書くことに集中してしまい、肝心な話を聞くことが疎かになりがちです。だから、メモは最小限にし、話を聞くことに最大限の注意を払いたいのです。

 実は、メモを後で見返すと、新たに気づいたことや追加したいことが結構出てきます。その際にぎっしりとメモ帳が埋め尽くされていると、追加で書くスペースが残されていません。せっかくメモが発展するチャンスを逃したくないので、最初はできるだけ隙すきで書いて、追加する余地を残しておくのです。

第3回<br />潜在意識に訴えかけろ!<br />「書かない」メモ術・手帳術名詞を羅列したトリガーメモ

 メモを文章で書いていると、その一文だけに縛られてしまいます。しかし、「コバンザメ戦法」と名詞だけ書いてあると、後から読んだときにそれをトリガーとして解釈が広がります。その後の自由な発想を妨げないように、発展の余地を残すために、あえて文章にしないようにします。

手帳は「スタート時間」しか書かない

 スケジュールの書き方にもゆるやかなルールを設けています。
   私のスケジュール帳は手書きで、1週間の見開き、24時間タイプのものです。いわゆるバーティカルという縦が時間軸になっているものを使用しています。メモ帳と同じで「縦は時系列」という基本をスケジュール帳でも合わせています。そのためスケジュール帳もメモ帳も、パッと見て考えることなく「縦=時間」という感覚がつかめます。
   ここでも余計なことを考えなくてすむようにできるだけ手抜きをしています。

 スケジュールを書く際に、タイムラインの書き方にも少しだけこだわりがあります。
   基本的にはスタート時間のみを書きます。正確に言うと、時間軸がすでに記入されていますので、スタート時間に丸をつけるだけです。終了予定時間までマーカーで塗ったり、矢印を引き延ばして書いておく人もいると思いますが、私はそうはしません。スタート時間だけです。
「この時間にこの場所に行っておかなきゃ」がわかれば十分なのです。