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30代“薄毛初級者”を指南する
「リアップ道場」の稽古内容

週刊ダイヤモンド編集部
2008年12月11日
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 1999年、300億円の売り上げを記録した初年度の爆発的ブームの後、しばらく低迷を続けていた大正製薬の発毛剤「リアップ」。低迷の背景には、そもそも効かない人が使ってしまったこともあったが、「1日2回の使用法をきちんと守るのが難しかった」(山口義人・大正製薬営業推進本部リアップ ブランドマネージャー)点も指摘されている。使い始めた顧客も、リアップ本来の効果が現れる前に、中断してしまったというわけだ。

 もっとも近年は、新製品の投入効果もあって、一時の低迷を脱出した。現在、売上高は年間100億円程度にまで回復している。その原動力となっているのは、30代で「薄毛が気になる」とリアップの使用を始めた“エントリー層”だ。

リアップ道場<発毛館>
大正製薬の携帯サイト「リアップ道場<発毛館>」

 その新たな顧客をターゲットに、大正製薬が12月から始めたのが、携帯サイト「リアップ道場<発毛館>」である。ただでさえ、働き盛りの30代は忙しく、1日2回、きちんと使用するのは難しい。だが、それではかつてのブーム時と同様、リアップ本来の効果が発揮されない。そこで「一日中身近にある携帯電話を使って、1日2回を習慣づける仕組み」(山口ブランドマネージャー)を作ったというわけだ。

 その仕組みは単純だ。ユーザー登録すれば、1日2回、リアップを使ったかどうかの確認メールが来るので、サイトにアクセスして、使用したことをチェックするだけだ。ただし、それだけではユーザーが飽きてしまう。

 “たまごっち”のように、キャラクターの髪が増えたり減ったりするなど、さまざまな仕組みが試行錯誤された結果、最終的に落ち着いたのは、キャラクターが道場で修業する現在のスタイルだ。初段から始まって徐々に昇段し、七段まで行った後、免許皆伝となる。そこまで続けられれば、1日2回の習慣が身につくというわけだ。

 携帯電話で撮影した自らの頭髪の状態を記録・確認できる写真登録のページ(ユーザー本人以外は見ることができない)やヘアケア情報ページ、毛髪に良い食べ物のレシピなどの関連ページも充実。発毛をサポートしてくれる。

 薄毛の場合、治療薬を使ったからといって完治することは無い。もし、30代からリアップを使いはじめて効果が実感できれば、多くは60歳代までの長いお付き合いとなる。

 来年後半には現行製品の5倍もの有効成分を含む「リアップファイブ」も市場投入されると見られ、新たな顧客が大量に流れ込むのは必至だ。

 発毛・育毛剤の潜在市場は1500万人とも言われるだけにまだまだ開拓の余地はある。狙いどおり、リアップの適正使用→発毛確率上昇→継続使用、で需要底上げとなるか。新たな大正製薬の試みが注目される。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 佐藤寛久)

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