死後の手続き お金の準備#14Photo:PIXTA

遺言書の文案を作りたい。相続のもめ事を解決したい。死後の手続きや相続で自分ではどうすればよいか分からない事態に直面した際に、頼りになるのは士業の力だ。一番頼りになるのはどの士業なのか。報酬は幾ら払えばよいのか。特集『死後の手続き お金の準備』(全16回)の#14では、頼れる士業の見つけ方をお伝えする。(ダイヤモンド編集部 羽富宏文)

悩み事を解決する早道の士業への相談
頼れる“プロ士業”をどう探す?

「“できる”士業とそうでない士業。昨年からのコロナ禍で明暗が分かれました」

 そう話すのは、特定行政書士で士業専門コンサルタントの横須賀輝尚氏だ。数百人に及ぶ独自の士業ネットワークを持ち、これまで数々の士業の実態を著書などで世に広めてきた。

 横須賀氏がコンサルタントとして相談を受けた最近のあるケースでは、士業のとんでもない“顧客軽視”があったという。

「新型コロナウイルスの感染拡大で資金繰りがどうにもならない」と、ある経営者から相談が寄せられて調べてみると、その企業の顧問税理士は「専門外だ」と言い張り、情報すら出さず、まともに対処していなかったことが分かったのだ。

「コロナという有事で経営者が困っているのに逃げていたんです。何のために顧問料をもらっているのか、理解に苦しみます」(横須賀氏)

 最終的に横須賀氏が“プロ士業”を紹介。会社は危機を脱し、経営者も胸をなで下ろしたという。

 士業を頼るならば、ただ資格を持っているだけの人ではなく、実力のあるプロ士業を選ぶことを横須賀氏は推奨する。横須賀氏によるプロ士業の定義は、顧客のニーズを第一にくみ取り、誠実に対応して結果を出すプロの仕事をする、頼れる士業のことだ。

 死後の手続きや相続の相談でも、プロ士業に依頼することが悩み事を解決する早道だ。ではどうやって相続のプロ士業を見つけ出せばいいのか。