「自分でコントロール不能なこと」をふやすのは
自分の人生で博打を打つのと同じこと!

 人生には、自分でコントロールできることとできないことがあります。住宅ローンに関連することで言えば、景気の動向や住宅ローン金利の動きは、コントロールすることができませんし、勤務先の業績が下がれば否応なく給料がダウンすることもあるかもしれません。一方、マイホームを買う時期や物件の予算、ローンの借入額などは、自分で決めることができます。

史上最低金利が将来の悲劇に!?<br />住宅ローンの借りすぎは、<br />家計に「時限爆弾」を仕込むのと同じ!

 このように「コントロール可能なこと」と「コントロール不可能なこと」を整理してみると、住宅ローンという多額の借金をするにあたって、できる限りリスクを減らす方法が見えてきます。それは、「コントロールできないことを少しでも減らす」こと、そして「コントロールできる要素に適切に対処する」ことです。

 たとえば、変動金利で住宅ローンを借りれば、金利上昇によって家計の負担が増すリスクにつねにさらされることになります。一方で、10年後、20年後の家計の状況は、正確には予測できません。給料がダウンしたり、転居を余儀なくされたりすれば、工夫や努力で乗り切るのには限界があります。

 もし、こうした「コントロール不能な事態」が一気に襲ってきたら——。コントロールできない要素をふやすことは、自分の人生で博打を打つようなものと言っていいでしょう。