“あなた”から買いたい――めぐりめぐる感謝の輪

 さて、世の中には“売れる営業マン”と“売れない営業マン”がいます。売れない人はたいていこんな理由を並べます。
「売れないのは景気が悪いせいだ!商品が悪いんだ!会社の信用がないからだ!競合が多いからだ!」――。

 確かにそうかもしれません。
 でも、あなたの周りを見回してみてください。同僚や先輩、友人の中には、「不況って何?」なんて感じで着実に売り上げを伸ばしている人がいるはずです。その人を取り巻く環境だけによい風が吹いているとか?いえいえ、そんなはずはない。

 もし、今ちょっと自分が「売れてない営業」の部類に入ると思うのなら、「今はちょっとお金がないから……」とか「いいものだとは思うけど、予算が厳しいからなあ……」、そんな断られ方をしたお客さんともう一度会ってみてください。もしかしたら他社の製品や他の営業マンから似たような商品を買っているかもしれないのです。

 そのとき、あなたは「えっ、あのときお金がないって言ってたくせに」とむっとするかもしれませんね。自分から買ってもらえなかったという現実を突きつけられ、落ち込んでしまうかもしれません。

 同じような商品、値段であるにもかかわらず、差がついてしまうとしたら……実はお客さんは商品ではなく担当の人で選ぶことが多いのです。「この人からなら買ってもいい」とか「この人からは買いたくない」といった選択基準を持つことが多いのです。
  
 では、お客さんから見て、いったいどんな営業マンだったら「買ってもいい」と考えてくれるのでしょう。
 もちろん、元気で明るい人の方がいいです。
 活気があって一緒にいて元気になれるような人がいいです。
 それに何よりも一緒にいてわくわくしてくれる人がいいのです。
 商品によっては一緒に悲しんだりすることも必要です。

 要するに、同じ気持ちになってくれる人。「ああ、そうなんだよ。こいつは私のことをよくわかっているな」と思えるような人。

共感してくれる人から買いたいのです。