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金融市場異論百出

米国造幣局発行の「金貨」が売れまくっている本当の理由

2009年2月19日
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 「2月は愛する人への贈り物を購入するのに最高に素敵な月です」。

 バレンタインデーを意識した宝石店かデパートの広告のようだが、そうではない。米国造幣局の宣伝文句である。

 同造幣局は以前から商魂たくましく通貨発行益を稼いできた。レアなコインやさまざまな記念硬貨をオンライン上でも販売している。

 「1年を通して、私たちは最高の贈り物が必要となる機会に多く巡り合っています。誕生祝い、出産祝い、特別な日の記念に造幣局からのギフトを贈れば、その日は思い出の日になるとの明確なメッセージを伝えることになるでしょう」。

 この米国造幣局で最近爆発的に売れている商品がある。金貨だ。「アメリカン・イーグル」は、1月に9万2000オンス売れた。なんと前年同月比4倍である(「フィナンシャル・タイムズ」2月9日付)。相対的に安全な資産(価格変動リスクは高いが)への逃避を望む投資家が購入しているようだ。

 金価格は昨年3月中旬に1オンス1000ドルを超える上昇を見せた。その後は、インフレ懸念の後退とともに10月に一時700ドル割れまで下落する。しかし、最近再び900ドル前後へ上昇している。

 人びとの不安の高まりは別の面にも表れている。ドル紙幣の市中流通残高は、昨年4月は前年比+0.6%の伸び率だったが、今年2月1週目は+9.7%に急上昇した。ユーロの高額紙幣の市中流通額もリーマンショック後に異様な増加を見せている。

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