「利益」は、「経費」が小さいほど大きくなる

 利益というのは、売上高から経費を差し引いたものです。

 この経費には、花の仕入代のように売上高と連動して発生する「変動費」と、胡蝶蘭の保管用ガラスケースの維持管理費のような売上高とは直接関係なく固定的に発生する「固定費」があるわけです。

利益=売上高−(変動費+固定費)

 つまり、固定費は客数が増えても増えなくても、かかることには変わりない。利益をあげるには「固定費」の低減が必要であり、それを「小さな店舗=毎月の賃料の低減」「ガラスケースを置かない=省スペース、低コスト」ということで実現したのです。

 また売上高というのは、客単価×客数です。かたや、変動費も売上高に連動するので、変動費単価と客数のかけ算として表現できます。

利益=(客単価×客数)−(変動費単価×客数+固定費)

これを客数でまとめてみますと、次のような数式になります。

利益=(客単価−変動費単価)×客数−固定費

 このように変動費と固定費に分けて考えることで、在庫ロスと売価との関係もぐっと具体的に見えてくることになります。

 後編では「在庫ロス」について考察してみます。

(次回は12月20日更新予定です。)


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