九州、東京で展開する九州料理店「うまや」を、2012年3月に上海にオープンした上海JR九州フードサービス。董事長・総経理の畑井慎司氏に中国人向け飲食ビジネスについて聞いた。

反日デモ後回復も
新店舗出店は困難

反日デモ後に客足は戻ったが新規出店拒否も<br />愚直に日本式料理店を追求し上海で地位確立<br />――畑井慎司・上海JR九州フードサービス董事長・総経理インタビュー畑井慎司・上海JR九州フードサービス董事長・総経理

――御社が上海の繁華街「静安寺」に2012年3月にオープンした日本料理店「赤坂うまや」は、オープン開始直後から、中国人にも人気となっているようですね。

 おかげさまで2012年3月のオープン直後から中国人のお客様にも数多くご来店いただいています。

 夜の利用はさすがに日本人の方が多いですが、ランチ利用の8~9割は中国人のお客様です。場所柄もあり、近くのオフィスで働いている20~30代の中国人OLの方々によくご利用いただいています。

反日デモ後に客足は戻ったが新規出店拒否も<br />愚直に日本式料理店を追求し上海で地位確立<br />――畑井慎司・上海JR九州フードサービス董事長・総経理インタビュー

 上海に進出するからには、中国人のお客様をメインターゲットにしたいと考え、出店場所も日本人が多く住んでいる虹橋・古北地区ではなく、敢えて上海中心エリアの静安寺にしました。オープン前は、開店後1年は9割が日本人客になるだろうと予想していましたが、最初から中国人のお客様にご支持いただけたのは、うれしい限りです。

 3月のオープン以降7月までは順調にお客様は増えました。日本人駐在員の方々やその家族が夏休みに入る8月は若干落ち込みましたが、8月末から9月にかけてまたお客様が戻ってきたとおもった矢先に、日中関係悪化や例の反日デモに直面しました。