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美人のもと

カップ麺

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第145回】 2012年12月19日
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 カップ麺は便利だ。お湯を注ぐだけで食べられる。それなりにおいしい。美人は食べないのではないかという話も聞くが、そうでもないと思う。コンビニエンスストアで昼食にカップ麺を買う人を見かけるが、美人も多い。時間がなくて、急いで食べたいという場合だけでなく、時々食べたいなと思うこともあるという人は少なくない。

 その食べ方で差が出る。

 美人は堂々と喜んで食べるのだ。短い時間の中でも食べられる喜びがあったり、おいしそうなものを発見して試してみたり、楽しむことを知っている。

 お湯を注いで、待って、食べる。このプロセスも楽しめる。楽しんで食べているときには「美人のもと」が増えていく。

 「美人のもと」が減っていく食べ方をしている人がいる。なぜかキョロキョロして、猫背だ。カップ麺を食べることがかっこ悪いと思っているのだろうか、コソコソしている感じがする。他人から見れば、カップ麺はかっこ悪いものではなく、猫背食いがかっこ悪い。

 キョロキョロは、お湯を注ぐときから始まっている。しっかり注ぐ場面でキョロキョロしているので、お湯が飛び散る。粉末スープの封を開けるときにも力みすぎて、粉を飛ばす。誰も気にしていないのに「私、時間がないの」という主張をオーバーにするため、そんな失敗から始まる。

 お湯を入れて、テーブルまで運ぶときも猫背だ。コソコソ歩くから、お湯をこぼしそうになってさらに背中が曲がる。むしろ胸を張って歩いたほうが安定するのに。

 ふたを取るときも、慌てている。それが新たな失敗を生む。スープが飛び散ることもある。そして、食べ始めても、背中を丸めながら、急いで食べるので、またスープが飛ぶ。小さな具も飛ぶ。顔に飛んで熱い。顔が歪む。

 便利なはずのカップ麺だが、食べてみると、テーブルなどを汚してしまって、かえって手間がかかるなと思ったことはないだろうか。それは「美人のもと」が減っていくサインだ。

 堂々と食べる。楽しんで食べる。便利なことに感謝する。それだけで「美人のもと」を増やしていく習慣がつくれるはずだ。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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