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アデランスのトップ退任に続くスティールの“次なる要求”

週刊ダイヤモンド編集部
2008年7月7日
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 ファンド株主に人事権を握られた――。アデランスホールディングスは筆頭株主の投資ファンド、スティール・パートナーズから社外取締役を受け入れ、岡本孝善社長が退任する人事案を発表。8月9日の臨時株主総会で決定する。

 岡本社長は「企業価値の毀損を最小限にとどめるため」と説明したが、待ったなしの状態だった。

 最大の収益の柱である男性用オーダーメードかつらは、5月の売り上げを見ても新規客が前年同月比43%も落ち込んでいる。ある幹部も「今回の報道が客離れを加速したようだ」と表情を曇らせる。

 5月末の株主総会では、スティールや投資ファンドのドッチ・アンド・コックスなどの反対で、取締役7人全員の再任が否決された。関係者によれば、岡本社長は続投する方針だったが、6月12日にスティールから独自の取締役候補案(10人)が出されてから風向きが変わった。

 「スティール出身の3人を含めて、大学教授や企業社長経験者などバランスも考慮してあった。岡本社長もこれに対抗するのは不可能と考えたようだ」(ファンド筋)

 今回の人事案では、岡本社長と2人の創業者が退任するものの、スティール案を全面的にのんだわけではない。受け入れたのは、スティール出身のジョシュア・シェクター氏とスティールが推薦した三菱商事の相原宏徳元副社長の社外取締役就任のみ。後任社長には子会社で女性用ウィッグを扱うフォンテーヌの早川清社長を抜てき、5月に否決された現取締役3人も再任する。「業界を知らない人では務まらない。上位株主の理解は得ている」(岡本社長)と、一応の面目は保った。

 だが、この人事で一段落とはいかない。スティールの圧力は増しそうだ。「スティールの次なる狙いは、事業立て直しとゴルフ場などの資産圧縮だけでなく、他社との合併など、大幅な経営戦略の見直しにある」(市場関係者)と見られている。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 大坪稚子)

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