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12月28日 18時0分
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「日銀は金融緩和を強化できない」と勘違いしているヒト - 村上尚己「エコノミックレポート」

円高修正が続いている。今週はクリスマス休暇で海外市場の動意が乏しいが、11月半ばから始まった円安の流れが続いている。2012年を振り返れば、円高修正が起きた2回は、いずれも日本銀行の金融緩和が強まるとの期待がきっかけになっている。


筆者は11月14日レポートで、政権が代われば2012年3月のような円安が進むとの予想をお伝えし、16日レポートでは「金融政策の大転換」でこの流れが続く可能性を指摘した。この考えどおりに、ドル円は、3月半ばを超える円高修正が起きている。春先よりも、今後日銀が金融緩和の強化に踏み切るとの予想が広がっているためである。

一方で、日銀の金融緩和強化の期待が引き起こした、この円高修正を認めたくない市場関係者もまだいるようだ。ドル円は米国要因でしか動かないという信念で、「米FRBの金融緩和、あるいは今後の米経済の停滞でドル安円高に転じる」ということのようだ。

ただ当たり前だが、ドル円は、ドルと円の通貨の相対価格である。日本銀行の金融緩和が「米FRB並み」に強まるだけで、これまで行き過ぎていた円高修正が起きる。2008〜2011年半ばまでは米FRBの金融緩和が強力にかつ素早く行われたので、円高ドル安が続いたが、その構図が変わったのが2012年だったということである。

日銀が米FRB並みの金融緩和に踏み出すかは、2月に日銀が、米FRBの後追いで「物価目途」を導入しており、その背景に金融緩和強化を求める政治家の要請があったのは各種報道から推察された。であれば、金融緩和強化を唱える安倍政権誕生で、同じ動きが起こることを予想するのは、それほど難しくなかった。しかし、「日銀は金融緩和を強化する余地がない」と勘違いをしているヒトは、このシナリオを想定できなかったのだろう。

さて、来年も円高修正が続くかどうかは、安倍政権が唱えている金融緩和強化策が実現するか否かである。まずは新たな日銀総裁・副総裁に、米FRBのような金融緩和強化策が必要と考え、国民が望ましいと考えるインフレ目標を実現する意志を持つ人が就任するかどうかである。筆者はこの責務を果せる最適な方を思い描いているが、タッチーなイシューなので今は控えたいと思う。

なお、12月27日日経新聞3面の「日銀総裁に外国人が就任できる」との記事の中で、外国人の中で日銀総裁に望ましいと考える人物を筆者は紹介している。「イングランド銀行元総裁のキング氏、同銀行の元金融政策委員アダム・ポーゼン氏」。これは可能性が低いが本当に実現すれば、2013年に日本経済は正常化に向かい、大きく前進するだろう。

本年もマネックス証券並びに本レポートをご愛顧いただきありがとうございました。良い新年をお迎え下さい。2013年も引き続き宜しくお願いいたします。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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