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「壁を壊す」-事業構造改革で目指したもの 吉川廣和
【第1回】 2008年2月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
吉川廣和 [DOWAホールディングス(株)会長・CEO]

バブルの積極投資で赤字転落、“破壊的改革”が始まった
DOWAホールディングス会長が語る企業改革“実戦記”(1)

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1884年に創業した同和鉱業(2006年にDOWAホールディングスへ移行)は、鉱石の製錬により、非鉄金属を生産することを中核事業としてきた。ところが、長い歴史の中で受け継がれた伝統は時に「悪しきもの」へと変化し、膨大な有利子負債を抱えた。
2000年4月、その状況を打破すべく事業構造改革に着手、たった7年で経常利益10倍を実現した。その改革は現在、マネジメント強化にまで至っている。
今回より3回にわたり、その“破壊的改革”の全貌をDOWAホールディングス吉川会長が語る。

 2000年4月、当社は「事業構造改革」を開始しました。これは3ヵ年計画で、第3期にあたる現在も改革は進行中です。

 まず当社の構造改革の中身に触れる前に、改革以前の状況を少し紹介しておきたいと思います。この表は数値で見た30年間の当社の歴史です。

DOWA30年間の推移と改革の歴史
DOWA30年間の推移と改革の歴史

「借金で資産投資」という失敗構造

 バブル以前の経常利益(折線グラフ)は、銀の暴騰などの異常時を除けば、プラスマイナスゼロのところを低迷しています。

 この期間の利益には、実は年間20億から30億くらいの資産売却益が含まれおり、この数字は相当ゲタをはいています。つまり、計算すると実質的には事業収益がほとんど上がっていない。事業としては、残念ながらこういう状態が続いていました。

 そこで、これはいかんということで、バブルが始まったころに積極投資を始めました。

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吉川廣和 [DOWAホールディングス(株)会長・CEO]

1942群馬県生まれ。1966年東京大学教育学部(行政科)卒業後、同年同和鉱業(現DOWAホールディングス)入社。2002年社長・CEO、2006年会長・CEOに就任、現在に至る。ほかにも、藤田観光株式会社会長、日本経済団体連盟常任理事、日本鉱業振興会会長、環境省 中央環境審議会委員、日本資源大学校理事長などを務める。


「壁を壊す」-事業構造改革で目指したもの 吉川廣和

圧倒的なスピードと実行力で事業・組織・風土改革を成し遂げたDOWAホールディングス。7年で経常利益を10倍にした老舗企業の破壊的改革の軌跡を経営者自らが語る。

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