TOHO CINEMASPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度のレジャー編だ。

「呪術廻戦」大ヒットで増収のTOHOシネマズ、
完全回復は程遠い苦境続く

 レジャーの主要3社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯TOHOシネマズ(東宝)の映画興行収入
 1月度:前年同月比156.8%(56.8%増)
 2月度:同94.7%(5.3%減)
 3月度:同92.8%(7.2%減)

◯ラウンドワンの既存店売上
 1月度:前年同月比134.3%(34.3%増)
 2月度:同106.2%(6.2%増)
 3月度:同113.4%(13.4%増)

◯東京スカイツリー(東武鉄道)の天望デッキ来場者数
 1月度:前年同月比302.8%(202.8%増)
 2月度:同124.2%(24.2%増)
 3月度:同175.1%(75.1%増)

 レジャー業界は、コロナ禍で大打撃を受けた業界の一つだ。今回は前年割れの月があった会社もあったが、3カ月で見ると各社とも業績が改善している。特にスカイツリーは22年1月度が前年同月比200%以上の増となっており、回復ぶりが顕著であるように見える。

 しかし、各社の状況を詳しく見ていくと、業績「爆増ラッシュ」でも、手放しで喜べる状況ではないことがわかる。次ページで詳しく解説しよう。