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ミャンマー その投資ブームは本物か

土地接収、洪水対策、特区外インフラ整備……
官民の一体感が難題解決に必須のティラワ開発(3)

杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]
【第21回】 2013年1月10日
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今回は昨年12月21日に署名された「ミャンマー・ティラワ経済特別区開発に関する協力覚書」の内容を確認したうえで、この動きの背景や今後の課題について、前回に引き続き日本ミャンマー協会の関専務理事のコメントから読み解いてみたい。

ティラワ経済特別区開発を担う
共同事業体の位置付けと役割

 今年は年初から、ミャンマー関連の記事が新聞各紙を賑わせており、日本が官民でより具体的な形でミャンマーへの関わりを実現していく年になることを予感させる。なかでも、麻生太郎副総理兼財務相は3日、首都ネピドーでテイン・セイン大統領と会談し、日本政府として民主化と経済改革への努力を評価した上で、関係強化に向けて支援を続けていく考えを表明している。同日にウィン・シェイン財務・歳入相ら政府要人とも相次いで会談し、約5000億円に上る延滞債務問題を解消し、500億円規模の円借款を再開する考えを併せて伝えている。

 麻生太郎副総理兼財務相は、翌4日午後にはヤンゴン近郊にあるティラワ経済特区を視察している。本連載でも度々取り上げているが、この特区は日本が官民を挙げて取り組むミャンマー経済支援の中心的なプロジェクトで、上記の500億円規模の円借款のうち、最大200億円程度を特区内の道路や送電線、港湾などのインフラ整備に充てる方針だ。

次のページ>> 協力覚書の主な内容
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杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]

すぎた こういち/カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。


ミャンマー その投資ブームは本物か

民主化へ一気に動き出したミャンマー。政治体制の不安定さや民族間の紛争など、ミャンマー特有のリスクは依然として残るものの、欧米による経済制裁が解除されつつあり、世界中の企業が東南アジアの「ラスト・フロンティア」として注目している。現地では電力をはじめとした社会インフラに関する大型投資案件、工業団地の造成が急ピッチで進められている。日本企業も、成長の糧をミャンマーに見出そうと、熱い視線を注いでいる。しかし、ブームとなっているミャンマー投資は、果たして本物なのだろうか。ブームに踊り、現実を軽視した、拙速な投資へと急いでいないだろうか。現地取材を敢行し、冷静な目でミャンマーの現実をレポートする。

「ミャンマー その投資ブームは本物か」

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