「会社にいる方全員」に読んでもらいたい

寺田 著者としては、『部下本』と『マインド本』はどういう読み方をしていくと、組織として、また個人として強くなれると思われますか。「絶対達成」シリーズとして、こうして読んでいただきたい、というのはありますか?

横山会社にいる方全員に読んでいただきたいですね。この本は管理職、この本は新人さんとかではなく、経営者から現場の人まですべての方に。順番は『部下本』⇒『マインド本』ですね。

寺田 その順番はなぜですか?

横山 『部下本』がキツイからです。

寺田 キツイから最初に読んだほうがいい。横山さんってなんてキツイ人なんだと。

横山 ええ。そのあと『マインド本』を読むことで、ああ、まだ救われるという感覚になる(笑)。

寺田 では、インパクトは『部下本』のほうがある?

横山 そうですね。インパクトはありますね。唐辛子のスパイスがきいている、とよく言われます。

寺田 そうすると、『マインド本』はいい意味のギャップで、ホワイトティッシュのエピソードに代表されるように、あの著者にもこんな意外な一面もあったのか!と。

横山 はい。

ダイエットや資格試験にも有効?

寺田 先日、当社の編集者に『マインド本』を読んでもらったんです。そうしたら、「この本はビジネスだけじゃなく、ダイエットとか資格試験とか英語とか、かなり応用が利きますね」と言ってくれたんです。開口一番そうくるかと思い、うれしくなりました。先ほどの数学教師が「予材管理」の例もあるとおり、『マインド本』は応用次第で、かなりの分野に活かせそうですね。意識の違いで成果も大きく変わる気がします。

横山 そうですね。『部下本』に書かれてあることを応用する人が私のまわりにも多いです。英会話学校の教師の方が言っていました。「やっぱり何事も目標に焦点が当たっていないとダメですね」と。

寺田 あと、昨年12月5日に丸善丸の内本店で横山さんの講演会が開かれたのですが、そのときに書店員さんが「『マインド本』がすごく速く読めてよかったので、売り場の人たちに薦めている」とおっしゃっていました。読んでいる最中の「スピード感」を企画当初から意識していただけに、非常にうれしかったですね。企画当初、横山さんから「最初の40ページくらいまできたら、もう行動したくてたまらない状況で、本を投げ出すくらいのインパクトを与えたい」とありました。ただ、昨年6月にあがった当初原稿ではそれがなかなかできずに、これでもかと書いてはそぎ落として。

横山 そうですね。『マインド本』と比べ、『部下本』は、ほれ!と煽る内容が多かったと思いますね。

寺田 上司、管理者向けの本ですから、上司的な目線が基本でした。ただ『マインド本』は一般の方向けの自己啓発書ですから書き方を変えないといけない、と思いました。文体のさじ加減が難しかったのですが、最終的には「あたりまえ化」のキーワードが功を奏して、おもいっきり原稿を捨てられたのがよかったと思います。