自分や家族や友達がアトピー性皮膚炎の人へ。わたしもアトピー患者なのですが、前から気になっていることがあります。皮膚科に行ってステロイド外用剤をもらうときに、「どれくらいの量を塗ればいいのか」って、先生教えてくれなくないですか……? わたしの経験では、こっちから聞く前に教えてくれた先生に出会えたことがありません。2年半前に、近畿大学医学部主任教授で皮膚科専門医の大塚篤司さんと最新医学で一番正しい アトピーの治し方』のという本を作ったのですが、「正しい用量」について明確に記した文章があります。抜粋しますので、ぜひご参考になさってください。(構成:編集部/今野良介)

ステロイド外用剤の「正しい用量」

一般にあまり知られていない重要なこととして、ステロイド外用剤は「塗る量」が決まっている。

正しい用量を示すための概念として「FTU(フィンガー・チップ・ユニット)」がある。

FTUとは、大人の人差し指の一番先から第一関節に乗る量(約0.5g)を指し、この量で「手のひら2枚の範囲」に軟膏を塗るのが適量とされている。

アトピーのステロイド剤、「正しい用量」知ってます?この量を、
アトピーのステロイド剤、「正しい用量」知ってます?この範囲に塗る。

FTUという概念には、生まれた理由がある。

それは、ぼくたち医者が想像している以上にアトピー患者さんが外用剤を十分な量を塗っていなかったからである。

医者が思った以上に塗られていない。塗る量が少ない。しっかり塗らなければ、治るものも治らない。

もちろん軟膏チューブの大きさによって絞り出される薬の量は違うし、手のひらの大きさは人それぞれだから、FTUは「最低限これくらいは塗ってほしい」という目安である。

ただ、「チューブを第一関節まで絞り出して両手のひら分」というと、ぼくのような面倒くさがり屋にとってはちょっとややこしい。

実は、もっと簡単な方法がある。軟膏を塗った部分にティッシュペーパーを1枚貼り付け、落ちないくらいの量を塗ればよい。

ティッシュがペタッとくっつく量が、最低限塗る必要がある量だということだ。

やってみると、意外とたっぷり塗らなければいけないことがわかるはずだ。

標準治療であるステロイド治療を選んでいる患者さんでも、多くの人がおっかなびっくりで塗っている。

しかし、十分な量を、十分な期間塗らずにいると、結果としてダラダラと治らずに副作用だけが目立つことになりかねない。

(抜粋了)

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このほか、『最新医学で一番正しいアトピーの治し方』には、「正しい用量・用法」についても詳しく解説しています。主治医の先生の説明に納得できず、どこか不安を抱えながらステロイド剤を使用している方は、ぜひご参考になさってください。