スターバックスの売れる仕組みは?

 私はスターバックスが大好きで、仕事の合間にひと休みをしたり気分転換を兼ねてスタバで原稿を書いたりしています。

 以前、スターバックスでコーヒーを買ったときにあるキャンペーンをやっていました。購入したレシートに書いてあるスターバックスのインターネットのサイトに行き、アンケートに答えると自分だけの番号をもらえ、その番号をスタバに持っていけばドリンクが1杯無料になるという企画でした。

 アンケートの内容はお客様満足度の調査でした。スターバックスの基本戦略はやはり顧客満足度を上げること、特にバリスタと呼ばれる店員さんの対応について100%ではなく120%やっているかを中心に質問していましたので、社員の個別対応に満足度アップのカギがあると考えていたようです。

 これは、スターバックスにとって値引きやおまけつきのキャンペーンよりも、顧客満足度を上げることを最優先の課題にしているために、このような質問をしていたのだと推測できます。

 そして、この調査に回答したお客様に、無料で1ドリンクさしあげるという、来店プロモーション=クーポンを実施し、お客様に再来店=リピートを促しています。
 これは、スターバックスもお客さまもハッピーになれる企画だと言えます。

 また私はスタバにはマイカップをもっていくのですが、先日忘れたことがありました。その時に店員さんが、
「今日はマイカップではないのですね」
 と声をかけてくださいました。

 スターバックスのコーヒーは、ドトールやカフェドクリエよりやや高めですが、落ち着いた雰囲気とコーヒーのおいしさに加えて、このお客様に対する姿勢で「選ばれる」ファストフードのカフェになっています。

 飲食店のマーケティング活動でも、再来店をしてくれるお客様はとても大事なお客様です。そして、大事なお客様は値引きやおまけよりも、丁寧な対応や落ち着ける店内、そしてなにより食べたり飲んだりするメニューのおいしさを評価してくれるお客様だといえます。

 このようなキャンペーンを実施することによって、重要なお客様であるリピーターの来客促進と同時に顧客満足もあげることができます。

 スターバックスのこの企画を、飲食店やサービス業でも少しアレンジして取り入れてみることで、自然と来店してもらえる“来客の仕組み”を創ることができます。