決算報(エネルギー)Photo:PIXTA

コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はINPEX、ENEOSホールディングス、出光興産の「エネルギー」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

エネルギー3社は
いずれも大幅増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のエネルギー業界3社。対象期間は22年1~3月期としている。

 各社の増収率は、以下の通りだった。

・INPEX
 増収率:99.2%(四半期の売上高4854億円)
・ENEOSホールディングス
 増収率:43.6%(四半期の売上高3兆2904億円)
・出光興産
 増収率:51.6%(四半期の売上高2兆396億円)

 エネルギー業界の主要3社はいずれも前年同期比で大幅増収だった。特に、INPEXは前年同期比で2倍近い売り上げとなっている。

 売り上げをこれほどまでに大きく押し上げている要因は、昨今の資源高だ。各社の増収率はどのように推移しているのか。また、資源高以外に要因はあるのか。

 次ページで詳しく見ていこう。