表1は2012年mifデータ(2012年6月実施)および全国消費実態調査(総務省統計局)などを用いて、三菱総研で予測を行った日本の将来世帯消費支出である。この予測では、今後2020年まで世帯主が60歳以上のシニア層世帯の消費支出は、年平均で1.9%程度の増加傾向となる一方、世帯主が39歳以下の若年層世帯による消費支出は-1.4%となる結果となっている。そして、2020年には世帯消費支出のうち、60歳以上世帯が占める比率が35%と2010年時点より3%高くなる結果となっている。今後、国内市場のシニア世帯の比重が高まるのは確実である。

 また、消費支出全体に占めるシニア比率の上昇は質の変化ももたらす。mifデータで年代別消費支出の違い(図1)を見てみると、シニア層世帯は若年層世帯と比較して食費が6%、教養娯楽費が3%高くなっている。さらにシニア世帯の中でもリタイア世帯は現役世帯より食費が2%、教養娯楽費が3%高くなっている(既婚の場合、図3)。こうした支出の変化は従来にはなかった市場を創出し、新たなビジネスチャンスを生む可能性がある。

 昨年あたりから多くの企業がシニア市場へ参入しているのは、こうした動きを視野にいれたものであろう。