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金融市場異論百出

議事要旨から浮かび上がる米FOMC委員の“切歯扼腕”

2009年1月15日
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 年明けのニューヨークダウは好調な滑り出しを見せた。また、FRBが開始した大規模なモーゲージ担保証券買い取り策は住宅ローン金利を低下させており、ローンの申請件数が増加している。

 この明るいムードがせめて3月末までは続いてほしいと考えている市場参加者は日本に多いだろう。

 S&P/ケース・シラー住宅価格指数先物は、建玉が少ないため価格の信頼性に不安があるものの、市場の予想を知るうえでは1つの参考資料になる。2011年11月に住宅価格は底値を打つ予想になっている。しかし、その後の上昇の勢いは弱い。13年2月時点でも今年2月の予想価格を超えられないでいる。

 FRBの12月15~16日のFOMC議事要旨が発表された。「最近のモーゲージ金利の低下は借り換えや購入を刺激しているが、住宅需要に対する金利低下の長期的なインパクトは不確実である」。FOMCメンバーは状況を楽観していない。

 今回の議事要旨で特に興味深かったのは、FOMCの役割低下に歯がゆさを感じていた委員が数人いた点である。昨年のベア・スターンズの破綻以降、FRBは機能不全を起こした市場や資金繰りに窮した金融機関を支えるため、平時ではありえない資金供給策を次々と実行してきた。

 例外規定である連邦準備法第13条3項が適用されてきた。その決定権限はFOMCではなく理事会にある。地区連銀総裁はFOMCには参加しているが、理事会メンバーではない。そういった決定の際は蚊帳の外に置かれてきた。

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