先週の総括

 先週の日経平均株価は、ほぼ週を通じて続伸した。23日に米国でガイトナー財務長官が、政府と民間投資家が共同で金融機関の不良資産を買い取る仕組みを発表。これを好感して、米国株式市場が急騰した。

 日本市場も金融株中心に上昇した。米商務省が発表した2月の住宅販売も前月に比べて4.7%上昇したことも強気材料となった。結局前週末比8.6%上昇の8626円で引けた。

 規模別には、大型株の戻りが大きかった。マザーズ指数も前週末比プラス6.6%の大幅な上昇となった。業種別には、その他金融、石油石炭、紙パルプなどの上昇が目立った。一方で空運、水産、サービス業の上昇率が低かった。

今週の予報

半導体製造装置業界:
株価の急騰は、楽観的なシナリオを織り込んだ可能性があるため「曇」→「曇」

曇 曇

 今週の日経平均株価は、もみ合いの展開を予想する。株式市場の重しとなっていた金融不安が払拭され、経済指標に底打ちを示す指数も散見されるようになり、ほぼ理想的な環境となりつつある。

 4月に入り新年度となるが、やれやれの戻り売りも出やすい状況であり、また短期間に底値から20%以上上昇したため、ここからすんなりと上昇するとも思えない。

 ただし、下値も固まりつつあり、大きな下落も想定していない。

 東京エレクトロンやアドバンテストなど、半導体製造装置業界の第3四半期決算は、業績が急激に悪化している。

 台湾、韓国、日本の半導体メーカーが、設備投資を次々に凍結しているためだ。東京エレクトロンに関しては、営業利益は前年同期比81.8%のマイナス、アドバンテストは赤字に転落した。