日経平均は大幅に続伸。303.66円高の10913.30円(出来高概算38億6000万株)と高
値引けとなり、終値ベースでは2010年4月30日以来の10900円を上回って取引を終え
た。売買代金は2兆2470億円と、3日連続で2兆円を上回っている。
円安を追い風に上昇して始まり、その後も先物主導によるインデックス買いの影響
から10800円を回復。その後は高値圏でのこう着が続くなか、内閣官房参与を務める
浜田米エール大名誉教授の「円安は100円くらいが良い水準ではないか」との発言を
受けて円相場が一段安となり、日経平均は強含みに。来週の金融政策決定会合への期
待から大引けにかけてまとまった資金が流入し、日経平均を押し上げる格好となっ
た。
東証1部の値上がり数は全体の8割を超えた。規模別指数も大型、中型、小型株指数
ともに2ケタの上昇となり、ほぼ全面高商状に。ただし、オープニング・ギャップで
始まった後は高値保ち合いが続いている銘柄も多く、やや回転が利きづらい状況でも
ある。高値圏に位置する銘柄などは利益確定の動きも強まりやすく、より出遅れてい
る銘柄やセクターへの物色にシフトする可能性がある。そのほか、決算シーズンに入
るため、個別対応の流れになろう。
(村瀬智一)