連載第19回は、躍進するネットショップの商品を撮影するカメラマンを紹介しよう。本人の了解を得た上で、実名でお伝えする。ネットショップの数やそこで取引される額は増え続けているが、カメラマン間の競争はより激しくなり、売上が伸び悩む者もいれば廃業する者もいる。

 あなたは、生き残ることができるか?


今回のシュリンク業界――フリーカメラマン

 雑誌の数が減り、撮影の単価が下がり続けているカメラマン。その多くが個人事業主である彼らの生活は、決して楽ではない。最近では、躍進するインターネットビジネスに活動の場を移す人も多い。良い例が、ネットショップの撮影代行だ。

 2011年の『情報通信白書』(総務省)によると、インターネットにおけるインターネットショッピングの利用者は、2002年の33.2%から2012年は46.1%に増加した。年代別に見ると、20代から50代までは上昇傾向にあるが、10代及び60代以上は横ばいとなっている。

 ほとんどの商品で購入率が伸びているが、特に伸びが大きいのは、「金融取引」「衣料・アクセサリー類」「趣味関連品・雑貨」「食料品」などである。これらの商品・製品を撮影するカメラマンも増えている。個人事業主の場合もあれば、会社形態の場合もある。

 しかし、この市場でもカメラマン間の競争は激しくなり、価格破壊が進んでいる。サービスに差別化を図る試みが、様々な形で行なわれている。


雑誌の数が減り生活苦のカメラマン
ネットショップの撮影代行に参入

「本当に難しい……。ホームページやブログをご覧になって、撮影の仕事を発注していただく。カメラマンでこの流れをきちんとつくることができている人は、少ないと思う。100人いたら10人もいないのかもしれない……。だから、僕は挑戦している」