タイ 2013年1月23日

タイのコンドミニアムに住む日本人からの相談
「退去したいのですが、オーナーが保証金を返してくれないんです」
タイ人経理部長ブンが在タイ日本人の質問に答える【ブンに訊け!】

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談:「部屋のオーナーが保証金を返してくれない」
 数カ月前、コンドミニアムに白蟻が大量発生しました。台所シンクの下や、ベッドが設置されている壁などは、食われた壁がボロボロになりすでに剥がれてしまいました。
 被害がコンドミニアム全体の問題になったため、すべての部屋にコンドミニアム側が白蟻駆除のため強制的に壁に穴を開けて駆除剤の装置を設置していきました。また、部屋のオーナーが責任を持って各部屋の補修の対応をする、とコンドミニアム側には伝えられていました。
 数カ月後、その駆除剤は取り除かれ、白蟻の問題はなくなったように思われましたが1メートルほどの穴の開いた壁、そして白蟻に食われたシンク下や壁については放置されたまま。相談しようと、この部屋を紹介した某不動産屋の担当者に相談したのですが、部屋のオーナーと連絡がつかない、と言っては先延ばしに。(中略)そこで、更新時期を迎えたことをきっかけに、部屋を退去することにした次第です。(中略)
 通常、補修が必要な場合はデポジット(保証金)から引かれるため、心配になり不動産屋担当者に尋ねてみたところ「事情が事情なので、デポジットからは何も引かれません」と言われました。
 一件落着したように思ったのですが、先日、不動産屋担当者からオーナーから転送されたメールがありました。内容は「預かっている2カ月分のデポジットのうち、1カ月分を部屋の補修代に充てるため、返金は1カ月分だけとなる」というもの。話が違うため、不動産屋に電話をし、相談のメールをしてみたのですが、今度は不動産屋担当者がこちらからのコンタクトを一切無視するようになりました。(後略)(匿名希望さん)


【ブンからの回答】

タイの消費者センターに相談を

 かわいそう……。賃貸契約の第一義は「オーナーは補修も含め部屋を良好な状態にして貸す。借りる人は自分の家のように大切に使うこと」です。匿名希望さんの過失ではないのに白蟻補修にデポジットを使われるのは解せません。

 この場合、タイの消費者生活センターに相談できます。OFFICE OF THE CONSUMER PROTECTON BOARD(OCPB)タイ語で「ソー・コー・ポー」と呼び、ジェーンワタナ通りの政府総合庁舎内にあります。

www.ocpb.go.th
consumer@ocpb.go.th
コールセンター 1166

 さて、さっそくここに電話してみました。この場合、契約書に関する部署になり、担当者のNimnuanさんにお話を伺いました。女性です(直通電話番号は0-2141-3441)。

 彼女によると契約書に「どんなダメージも借り手が払うこと」という一文でもない限り、そして匿名希望さんが白蟻をおびき寄せたものでない限り、デポジットは返ってくるそうです。

 以下の書類を用意してEMSでソー・コー・ボーへお送りください。クレームはすべてタイ語で。匿名希望さんがタイ語を書けないのであれば、だれかに委任する(要タイ語の委任状)か、翻訳証明を発行してくれる翻訳会社に依頼してください。あて先は前述のウェブサイトで見つけてください。

(1)ウェブサイトから申込書をダウンロードし、必要事項を書く

(2)「駆除後の部屋の補修はオーナーが責任をもって行う」と言ったコンドミニアムからの一筆

(3)ダメージの写真

(4)賃貸契約書

(5)デポジットを払ったことを証明する領収書など

(6)不動産屋経由の転送メール

以上です。健闘を祈ります。

白蟻の駆逐業者のステッカー広告を道端でよく見かける。約300㎡ある編集部内にも白蟻が発生した。駆除の見積額14000バーツ(約35000円)。絶滅させなかったら代金は返すと豪語しただけあり、白蟻の生態を知り尽くしたスタッフが編集部敷地内外に様々なトラップを仕掛ける見事な仕事ぶり。慣れているのですね。写真は白蟻駆除後の編集部内の片隅。この部分に黒色のスカートと呼ばれる目隠しを被せます。【撮影/『DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)

 

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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