ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

“IGZO搭載スマホ”はなぜヒットしているのか?
崖っぷちの電機各社を救う「ミラクル家電」の条件

岡 徳之
2013年1月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

熱気溢れる世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」(CES)の直前、その盛り上がりに水を差すような調査結果が家電協会から発表された。2012年のデジタル家電の世界売上高が、リーマンショック直後となる09年以来の前年割れになったというのだ。業績不振に喘ぐ日本の家電メーカーにとっても、不安なニュースである。しかし一方で、国内では一筋の光も見え始めた。シャープの高画質新型液晶「IGZO」(イグゾー)を搭載したスマホの売れ行きが、絶好調だというのだ。苦境のなかでもヒット製品を生み出すことができれば、各社は復活への道筋をつけることができる。「IGZO搭載スマホ」がヒットしている背景をリサーチし、今ユーザーが本当に求めている技術・製品の条件を探ってみたい。第二、第三の“ミラクル家電” は出るか。(取材・文/岡 徳之、協力/プレスラボ)

4Kテレビのフィーバーに水を差す
「世界家電市場前年割れ」の一報

 今月8日、米国はラスベガスで世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」(CES)が開催された。毎年、家電業界の関係者やファンの間で話題になる催しだ。

 今年の目玉は「4Kテレビ」。家電などのマーケティング調査を行なっているBCNによると、これは表示パネルの解像度がフルHDの4倍もあるテレビのことで、あたかもそこに実体があるかのようなリアルで高精細な映像を楽しめるという。

 デジタル家電ファンにとって、4Kはテレビで起きる久しぶりの革新である。今春から国内、海外メーカーから続々と発売される予定で、待ちわびている人もいるだろう。

 しかしこのCESの直前となる1月6日、関係者の盛り上がりに水を差すような調査結果が発表された。米家電協会(CEA)によると、2012年のデジタル家電の世界売上高が、リーマンショック直後の09年以来の前年割れとなり、対前年比1%減の1兆580億ドル(約93兆1040億円)になった模様だと伝えたのだ。

 大赤字に苦しみ、大規模なリストラを推し進めるソニー、パナソニック、シャープなど、日の丸家電メーカーの惨状を見るにつけ、長引く不況による需要減とそれに伴う低価格競争は、深刻の極みにある。

 2013年は前年比4%増の1兆1050億ドルと、緩やかな回復を見込んでいるというが、従来花形といわれた白物家電の不調が続くなか、その穴を埋めるデジタル家電に期待をかけていた業界関係者は、肩を落としたことだろう。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

おか・のりゆき

「マイナビニュース」「J-CAST」など、主にウェブ媒体での執筆活動を行ない、IT業界全体を俯瞰するマ クロな視点とウェブ技術に特化したミクロな視点で、業界を定点観測している。デジタルネイティブ世代とロスジェネ世代の中間層(1986年1月生まれ)。PRエージェンシー勤務を経 て、2011年より企業広報・ソフトウェア開発を専門とした株式会社tadashikuを立ち上げる。国内大手BtoCブランドのPR業 務に従事し、国際的な広告賞を受賞したデジタルクリ エイティブキャンペーンにも携わった。


News&Analysis

刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。

「News&Analysis」

⇒バックナンバー一覧