「ダビング10」がスタートし、北京オリンピックも迫っているこの夏。液晶テレビやレコーダー同様に、PCメーカー各社も力を入れたテレビパソコンのニューモデルを発表している。なかでも興味深いのが、東芝が新しく開発し、今シーズンから新LSIを搭載した映像エンジン「SpursEngine」(スパーズエンジン)だ。

SpursEngine SE1000
新LSIを搭載した画期的映像エンジン「SpursEngine SE1000」。これまでCPUやGPUが行なっていた画像処理を代わりに受け持ち、負担を軽減する。

 これまで、パソコンには心臓部といえるCPU(中央演算処理装置)に加え、主に画像を処理するためのGPU(画像処理回路)が搭載されていた。通常の使用環境ならこの2つがあれば何の問題もないのだが、地デジなどのヘビーなハイビジョンコンテンツの処理は、やや荷が重い。

 最近だいぶまともになってきたが、地デジの表示や録画の際のレスポンスがいまいちだったり、他の処理を同時に行なうとコマ落ちが発生するなど、テレビパソコンはレスポンスが気になることが多い。

 そこで東芝が搭載したのが、「SpursEngine」。パソコンにとっては、いわば「第3のエンジン」だ。SpursEngineが画像の変換などHD映像の処理を受け持つことで、CPUとGPUの負荷が減る。SpursEngineには、ソニーらと共同で開発したCellの技術が採用されている。簡単に言えば、「プレイステーション3」の映像エンジンがパソコンに組み込まれているようなものだ。もちろん、ノートパソコンに組み込むために、消費電力を押さえつつ、性能をスポイルしない工夫も行なっている。

 難しい話はさておき、結果としてどんなメリットがあるのかをチェックしよう。今シーズンに登場した最新の「Qosmio」に搭載されている主な関連機能は4つだ。

痒いところに手が届く!
「SpursEngine」の主な機能

・番組圧縮

 地デジの番組を録画しながら、リアルタイムで圧縮できる。つまり、デジカメの画質選択のようなことができるのだ。画質をやや落としながら、データ容量を抑える変換がリアルタイムでできるのが、かつてなかった機能だ。例えば、「EPモード」では、SD画質に変換されて容量は約8分の1になる。また、DVDに書き込む際のエンコード時間も短くなった。

・高画素化変換

 DVDなどのビデオ映像をアップコンバート(高画素化変換)して、よりくっきり見せる。デジカメでいうシャープネス的な処理を施す。