新興国投資 2013年1月31日

危険もあるが夢もでっかいアフリカ市場
ナイジェリア株に投資してみた!
今後40年で人口倍増!邦人初の現地口座開設記

木村昭二のどんとこい! フロンティア投資

政治は不安定、インフラは未整備、テロ事件もありアフリカ大陸の評判は最悪だ。だが、ここは今後40年で世界のどこより人口が増加する地域。2050年までに現在の倍、23億人にも達する。「もっと豊かな暮らしがしたい!」という人々のパワーは、アフリカをきっと前進させるはず。リスクを避けるのも投資なら、明日が良くなるほうに賭けるのもまた投資。日本人で初めてナイジェリアに証券口座を開設したフロンティア投資の第一人者・木村昭二の現地リポート、第2弾!

ナイジェリア証券取引所。1960年に設立され50年以上の歴史がある (Photo:©木村昭二)

 

 あえて現地へ行く前に口座を作るのは
「信頼できる証券会社」を見極めるため

 前回もお話した通り、メールと書類のやりとりで、日本に居ながらにして現地証券会社2社に口座を開設することができました。いずれも、日本人が口座開設するのは初めてとのこと。当然、あちら側にも対応のマニュアル等はなく、手探りでのやり取りでした。

[参考記事]
●21世紀はアフリカの時代 注目するっきゃナイジェリア!
日本人で初めて証券口座を開設してきた

 

 例えば、必要書類の一つをとっても、先方の求めるものが日本ではどの書類に対応するかなど、それなりの知識と経験が必要になります。担当者がいい加減な人間だったりすると、途中で放置されてしまうケースもしばしばです。

 「結局、最後はいつも現地調査に行くのだから、いっそ現地で口座開設したらいいんじゃないか」という意見も聞こえてきそうですが、私は日本にいるときからのやり取りを重視しています。ここできちんとした意思疎通ができなければ、後々トラブルになることは目に見えているからです。

現地証券会社を訪問。日本人投資家が来たのは初めてということで、歓迎していただきました。オペレーターが仲介するものの「オンライン化」はされています。(Photo:©木村昭二)

金融危機の痛手からようやく回復
今後が楽しみなナイジェリア株!

 証券会社を訪問の後、ラゴスアイランドにある「ナイジェリア証券取引所」を見学しました。こちらの証券取引所は1960年に「ラゴス証券取引所」として設立されて以来、53年の歴史があります。上場しているのは債券も含めて250銘柄、時価総額677億ドル(約6兆円)。個別企業のほか、国債、社債、ETFも取引されています。

 ナイジェリアも他の新興国と同じく2008年の金融危機の後遺症に苦しんできましたが、中央銀行主導によるリストラ策と財政立て直しで、2012年中に決着がついたようです。

 その年の秋にはS&Pが同国国債の格付を「B+」から「BB-」に引き上げ、JPモルガンが新興国国債指数に加えたことなどを好感して、株式市場にも資金が戻ってきました。節目だった28000ポイントを上抜いて、現在も力強く上昇中です。

 筆者が調査に行った時も、現地新聞『BUSINESSDAY』が2012年のナイジェリア株の高パフォーマンスを1面トップで伝えていました。それによるとナイジェリア全株指数(ASI)は31.6%の伸びで、国債の14.9%、銀行債券の13.9%、対米ドルで通貨ナイラ(NGN)の11.2%、金ETFの3.2%を大きく上回ったそうです。景気のいい話です。

直近1年は急上昇し、高値を更新中 (図版作成/ザイ・オンライン編集部)
セクター別時価総額のグラフ。金融、消費関連、工業がほぼ3割ずつを占めている。(図版作成/ザイオンライン編集部)

 西アフリカ随一の経済市場だけあってさまざまな企業が上場していますが、セクター別に見ると「金融」「消費関連」「工業」で90%を超えるボリュームがあります。最初に投資するなら大きなセクターから手掛けるのがいいでしょうか。

 個人的には「これから人口が増えるのだから消費関連がいいだろう」と考えていたのですが、証券会社のアナリストレポートを見ると軒並み買われて、すでにかなり割高になっているようです。一方、金融セクターは金融危機のマイナスイメージが残っているのか、まだ割安のようです。


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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