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週刊・上杉隆

日米同盟か国連主義か、
麻生vs小沢の激しい駆け引きが始まった

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第48回】 2008年10月9日
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 予算委員会が始まった。国会はいよいよ本格的な論戦に入る。本臨時国会の会期は68日間。審議中の補正予算案のほかに、すでに給油継続法案、消費者庁設置法案などが提出されている。

 昨日(10月7日)、その予算委員会の席上で、菅直人民主党代表代行の質問に答える形で、麻生首相の注目すべき発言があった。

 「民主党との間に争点を設定しないといけない。国際貢献への考え方など、きちんと正確にした上で、どちらが政権担当能力があるか明らかにすることが必要だ」

 結論から言おう。麻生首相が念頭におく国際貢献とは、給油継続法案である。本コラムでも再三指摘したとおり、麻生首相はこの法案の継続に政治家としての信念を賭けている。

 北東アジアから、中央アジア・コーカサス、トルコ、中・東欧、バルト諸国まで延びる線上の国々への積極的な国際貢献を通じて、日本外交の地位を高めようというのが、麻生首相の著書『自由と繁栄の弧』の真髄だ。当然ながらその中にはアフガニスタンへの支援も含まれている。

 『自由と繁栄の弧』構想の屋台骨でもある同地域での国際貢献の必要性はまた、日米同盟を第一義とする「麻生外交」の最優先課題でもある。

給油法案継続は厳しいと
いまだに主張するマスコミ

 それは、総裁選の最中からのみならず、小泉内閣の外務大臣時代からずっと訴え続けてきたことだ。だからこそ、国会がどのような状況にあろうと、いくら「解散風」が吹こうと、同法案が提出されたことに驚きはないし、審議入り(未定)することにも何ら疑問を感じないのである。

 少なくとも、ダイヤモンドオンラインの読者ならば、麻生首相がそうした考えを持っていることはすでにご存知だろう。次は、もはや記すのも嫌になっているのだが、そうでない読者のために一応書いておく。

 新聞・テレビではいまだに、

〈解散が避けられない現在、同法案の審議入りは不可能だ〉
〈自衛隊の海外活動に批判的な公明党・創価学会の反対があるので審議入りは厳しい〉

といった論調が残っている。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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