一方、インフレ経済においては貨幣の価値は下がり、物の値段が上がります。そこで、一般に、株式や不動産に投資をするのがよいと言われています。

 株価が上昇してくると、株を保有している個人、企業などは利益を得ることができます。含み益が出てくると消費者の購買力が高まります。
 1万円で購入した株が1万1000円になれば、儲けた1000円で美味しい物を食べようかという気持ちにもなりますよね。すると、企業は物やサービスが売れて業績がアップするわけです。

 企業の業績が改善されれば、従業員のボーナスに反映される可能性があります。新卒採用にも良い影響を与えます(ただし、雇用は半年から1年半くらい遅れての回復になると言われています)。

株主優待で買い物を楽しく!

 インフレ期待の中で注目されている株式投資ですが、株を買うことで値上がり益のほかに得ることができるのが、株主優待です。日本独自のシステムで、株主に自社製品やサービスを特別に提供するというものです。
 すべての銘柄が実施しているわけではありませんが、みなさんがよく利用するデパートやお店が株主優待を実施している場合もあります。例を挙げてみましょう。

株式会社三越伊勢丹ホールディングス
 株主優待カード:利用限度額の範囲内でのお買い物(消費税を除く)が10%割引に。

株式会社ビックカメラ
 株主お買い物優待券:1株保有の場合、2月末日に2000円分、8月末日に1000円分の券がもらえる。

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社
 ドリンク券:ドリンクの種類・サイズ・オプションは問わず利用可能な券。1株保有の場合2枚。

株式会社ダイエー
 買い物金額の5%を割引(保有株数により上限がある*)
 *50株以上保有の場合、買い物累計20%まで5%割引など。

株式会社コロワイド
 500株以上で一律、1回につき1万円相当の食事券が年4回発行される。

 株主優待のメリットを夫婦で最大化するコツは、株主優待がもらえる最小単位で、夫婦それぞれが株を持つということです。
 例えば株式会社コロワイドの場合、「500株以上一律」という条件なので、一人が1000株保有するのではなく、500株ずつ二人で保有すれば、それぞれに1年間で1万円相当の食事券4回分発行されます。