再度、整理をします。

■方程式=誤差や矛盾を一切許さず、段取りどおりに解にたどりつく
■ツルカメ算=誤差を許し、いったん前に進めたうえで、最後にその差を埋める

 ビジネスで必要なのは、多少の強引さ。だから、仕事に使える数学は、ツルカメ算。

数学の成績で負けても、ビジネスで勝つことは簡単

 学生にとって、方程式を解くことは大切なこと。それは否定しません。実際、私も学生時代は方程式を数えきれないほど解き、正解を導くことに夢中になりましたから。
 しかし、それはあくまでその問題の解を見つける「作業」にすぎないのであり、それが将来必要な仕事の能力とはリンクはしないのだと、いつか誰かが教えてあげなければなりません。そうでなければ何が起こるか。

作業はできるけど、思考はできない。
段取りどおりの仕事はできるけれど、ビジネスを前に進めるパワーはない。

 そんな人が、できあがってしまうのです。

 かつて、学校で数学の成績では負けた相手にも、ビジネスで勝つことはできます。ただし、このようなポイントを知って仕事の現場で数学を使っていればの話。私のビジネス数学研修の本質は、そこにあるのです。

 第2回は、そろそろエンディングということにさせていただきます。
 次回も皆さんにとってなじみ深い数学のテーマを題材に、ビジネスと数学の関係についてたっぷりお話しますのでご期待ください。
 お読みいただき、ありがとうございました。また、次回お会いしましょう。

(次回は2月25日更新予定です。)


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なぜ、私は企業研修で「算数」の問題を出すのか?

「仕事」に使える数学

仕事で必要な思考法は、あの「ツルカメ算」に隠されていた!数字が生み出す落とし穴、数字アレルギーを克服していく方法、仕事に使える数学的思考を身につ けるための習慣、ビジネスシーンで得をする方法など、ビジネスパーソンならば誰もが知りたい、明日からすぐに使える思考法やテクニックを存分に紹介しま す。

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