経営×ソーシャル
ソーシャルメディア進化論2016
【第24回】 2013年2月19日
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武田 隆 [クオン株式会社 代表取締役]

【柴田知栄氏×武田隆氏対談】(前編)
“営業”とは、ネットワーク時代を体感する最高の仕事

ビジネスパーソンなら、知り合いのツテで仕事をつないでもらった経験が一度ならずあるだろう。誰かに人を紹介してもらうということは、その人のネットワークを借りて商売をするということだ。テクノロジーがネットワークを世界規模に押し広げるこの時代になっても、そのネットワークの最小単位はやはり“人”。そう考えていくと、人とつながることを何よりの仕事にしている凄腕セールスパーソンの話が聞きたくなってくる。
今回のゲストは、13年連続で第一生命の契約高1位を記録しているトップセールスパーソンの柴田知栄さん。実は当連載のホストを務める武田隆氏も、1996年に学生ベンチャーで起業して以来2000社を回ってきた営業経験を持つ。数々の修羅場をくぐった先に2人が見たネットワークの本質とは――。

営業はつらい仕事?続けると実感できるゼロから関係性をつくる喜び

武田 今回のゲストは、第一生命保険株式会社のトップセールスパーソンである柴田知栄さんです。知栄さんは、生命保険と金融サービスの世界的な機関MDRT(Million Dollar Round Table)が認める、全世界保険セールスパーソンのなかで上位1%以内に入るT・O・T(トップ・オブ・ザ・テーブル)の1人でもあります。

柴田知栄(しばた・ちえ)
1967年生まれ。中央大学法学部卒業。第一生命入社後、国際企画部(ニューヨーク勤務)を経て、96年から営業職員に。1999年度から13年連続で第一生命の契約高1位を記録している。特選営業主任は、第一生命4万人の営業職員のうちトップクラスの営業職員に与えられる資格(2013年現在7人)。MDRT(世界百万ドル円卓会議)会員、トップ・オブ・ザ・テーブル会員。現在、第一生命保険株式会社 特選営業主任。

柴田 なんだか改めて言われると気恥ずかしいですね。私の母は契約高30年連続日本一という記録を持ち、ギネスブックに載ったセールスパーソンで、母の背中を追っているうちにここまできたという感じです。

武田 30年連続日本一とはすごいですね。お母さんが偉大であるがゆえに、逆に同じ道を歩むことに抵抗感はありませんでしたか?

柴田 うちは祖父母を筆頭に三世代が時に仲良く、時に喧嘩もしながら同居してきました。家族の間の信頼感、強い絆が自分の原点なんです。ですから、母にならって自分もがんばろうという気持ちのほうがはるかに強かったですね。

武田 保険営業の仕事についてから、最初はニューヨークの現地法人に配属になったと伺いました。なぜ日本で営業を始めなかったのですか?

柴田 いつか母を超えるためには、まず海外で苦労しながら世界を見て、自分の視野を広げることが大事だと思いました。

武田 営業となると専門用語も覚えなくてはいけないし、日本とは文化や商慣習も違うでしょう。大変だったんじゃないですか?

柴田 初めての営業電話を、慣れない英語で片っ端からかけていたので、度胸だけはものすごくつきました(笑)。やっととれたアポイントが治安の悪い危険な地区の会社で、「そんなところに営業に行くのはクレイジーだ」と同僚に言われつつ、「夕方までに帰社しなかったら警察に連絡してください」と上司に伝えて訪問したこともありましたね。

武田 まさに「命がけの営業」ですね。

武田 隆(たけだ・たかし) [クオン株式会社 代表取締役]

日本大学芸術学部にてメディア美学者武邑光裕氏に師事。1996年、学生ベンチャーとして起業。クライアント企業各社との数年に及ぶ共同実験を経て、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する「消費者コミュニティ」の理論と手法を開発。その理論の中核には「心あたたまる関係と経済効果の融合」がある。システムの完成に合わせ、2000年同研究所を株式会社化。その後、自らの足で2000社の企業を回る。花王、カゴメ、ベネッセなど業界トップの会社から評価を得て、累計300社のマーケティングを支援。ソーシャルメディア構築市場トップシェア (矢野経済研究所調べ)。2015年、ベルリン支局、大阪支局開設。著書『ソーシャルメディア進化論』は松岡正剛の日本最大級の書評サイト「千夜千冊」にも取り上げられ、第6刷のロングセラーに。JFN(FM)系列ラジオ番組「企業の遺伝子」の司会進行役を務める。1974年生まれ。海浜幕張出身。


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