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日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

中国で儲けられなかった日本企業の救世主!?
上海郊外の商業施設「JAPAN TOWN」の可能性
――柴崎雅人・上海三毛投資管理諮詢有限公司(JAPAN TOWN)総経理

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第95回】 2013年2月19日
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現在、上海市宝山区人民政府は5ヵ年経済発展計画の一環として、2013年春に日本商品体験館「JAPAN TOWN」をオープン予定だ。「JAPAN TOWN」とは、その名の通り日本製品に特化した紹介と販売、さらに日本的なライフスタイルの提案を基本コンセプトとして掲げる、保税倉庫機能+EC機能を保有した倉庫スタイルの商業施設である。そこで今回は、同施設のディベロッパーである上海三毛投資管理諮詢有限公司総経理の柴崎雅人氏に、「JAPAN TOWN」の狙いや構想について聞いた。

これまで多くの日本ブランドが撤退
なぜ腰を据えて事業をできないか

――百貨店やショッピングセンターの競争が激しい上海で、しかも上海の中心から少し離れた宝山区に「JAPAN TOWN」をオープンする狙いを教えてもらえますか?

柴崎雅人・上海三毛投資管理諮詢有限公司(JAPAN TOWN)総経理

 我々が国営企業の三毛集団との合弁で2013年春に開店準備を進めている「JAPAN TOWN」のコンセプトは、「中国に初めて進出する日本ブランドのインキュベーション(起業支援)」です。

 これまで上海に進出してきた日本ブランドの多くは、上から目線で中国市場を見下していたためにビジネスが立ちあがる前に撤退を余儀なくされるか、生き残れたとしても、集客のために必要な高コスト構造(高額な広告宣伝費や一等地への出店家賃)がボディーブローのように効き、なかなか儲からないというのが実情でした。実際中国では、入店後すぐに売上が上がらないのですぐに追い出されるテナントや、逆に売上が上がったため2年目から家賃を倍にされて利益が出なくなるテナントも少なくありません。

 そこで、中国に初めて進出する日系企業にも安心して腰を据えて事業を立ち上げてもらう場所を提供しようと考え、家賃が上海中心部の半額以下の宝山区で「JAPAN TOWN」を作ることにしました。

――テナントが「JAPAN TOWN」に出店する場合の家賃はどのくらいですか?

 「JAPAN TOWN」は「1坪」から出店可能です(標準的な広さ・36平方メートルの出店ももちろん可能)。1坪ショップの場合、家賃、ネット代金、業務管理費から店員人件費等全ての諸費用込みの費用で月額6万7000円からという価格設定になっています。

 我々は「中国初進出の有望な日系テナントを育てる」というコンセプトで運用することを考えているため、家賃は3年間据え置きで、売上歩合の設定もなしという条件を提示しています。また中国に現地法人を持たない企業でも内販を開始できるよう、販売代理、各種手続きを代行するワンストップサービスも提供します。

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江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


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世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

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